転々 : 新作映画評論

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転々

劇場公開日 2007年11月10日
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転々 11月10日よりアミューズCQN、テアトル新宿にてロードショー

ついに本気を出した三木監督の最高傑作

画像1(C)2007「転々」フィルムパートナーズ

三木監督の前作「図鑑に載ってない虫」と同じく、ロードムービーとして始まる本作。とはいえ、妻を殺した借金取りと借金まみれの大学8年生がテクテク東京散歩。前作のように、アメ車をブッ飛ばすようなグルーブ感は……ない。ちなみに、このダメ男2人のゴールは桜田門にある警視庁。三浦友和扮する借金取りの自首が目的だが、いつもゴール(=着地点)が見えない三木作品では考えられないことだ。だが、これが定まったことで、ショート・コントの集合体にも見える、これまでの作品に比べ、映画としてのクオリティが一気に高まった。

さらに、後半には小泉今日子扮する場末のバーのママも巻き込んだ擬似家族による、偽ホームドラマに突入。そこで、監督お得意の小ネタにしか見えなかった前半のセリフやギャグがここに至る伏線だったことに驚かされる。さらに、遺体が第三者に発見されては自首にならないという、プチ・サスペンスも同時進行しながら、ラストではまたも三木作品に無縁だった、しんみり感動のサプライズが用意。「時効警察」でのコラボも記憶に新しいオダジョーを主演に迎えるだけでなく、あの相棒も登場させるなど、ファンサービスも忘れない三木監督。ついに本気を出したか、「時効」の存在も知らない観客も唸らせると同時に、岸部一徳を探したくなる最高傑作を生み出した。

くれい響

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ABOUT THE MOVIE

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  • 転々
  • 「時効警察」のオダギリジョー&三木聡監督が再タッグを組んで放つロードムービー。幼い頃に両親に捨てられた孤独な青年・文哉。現在大学8年生の彼は、いつの間にか84万円もの借金を抱えていた。返済期限が迫ったある日、彼は借金取りの福原から奇妙な提案を持ちかけられる。それは、吉祥寺から霞ヶ関まで福原と一緒に散歩するだけで借金がチャラになり、100万円の報酬までもらえるというものだった……。
  • 監督・脚本:
    三木聡
    原作:
    藤田宜永
    撮影:
    谷川創平
    音楽:
    坂口修
    出演:
    オダギリジョー、三浦友和、小泉今日子、吉高由里子、岩松了、ふせえり、松重豊、岸部一徳、笹野高史、石原良純、鷲尾真知子、広田レオナ
    2007年日本映画/1時間41分
    配給:
    スタイルジャム
  • 11月10日よりアミューズCQN、テアトル新宿にてロードショー
  • オフィシャルサイト

(c)2007「転々」フィルムパートナーズ

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