リトル・チルドレン : 新作映画評論

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新作映画評論

リトル・チルドレン リトル・チルドレン 7月28日よりBunkamuraル・シネマ,シャンテシネほかにてロードショー

快楽主義者たちのフェアリーテールに酔う!

画像1(C) MMVI NEW LINE PRODUCTIONS, INC.
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大都市の郊外は快楽主義者(エピキュリアン)たちのパラダイスだ。「アメリカン・ビューティー」しかり。「マグノリア」しかり。トッド・フィールド監督(「イン・ザ・ベッドルーム」)の脚本が素晴らしいのは、彼らをマリオネットのように自在に操り、ヒロインの不倫をストーリーテリングのモーターにしながら、完璧なまでの“フェアリーテール”に仕立てていることだ。

物語は、フロベールの「ボヴァリー夫人」が下敷きだろう。なるほど、劇中にはヒロインが読書会でその本の感想を述べるシーンもある。ボヴァリー夫人は退屈な日常から逃避するため不倫に走り、最後は自殺してしまう女性だが、ヒロインは小説の主人公の生き方を愚かだと考える一方で、その心情を理解できると共感を示す。そしてヒロインはまさしく現代のボヴァリー夫人のように、元“プロム・キング”のイケメン男と、欲望のままに快楽をむさぼり合う。

そのヒロインを演じるケイト・ウィンスレットこそ、この映画最大のスペクタクルだ。快楽にのぼせ上がる肌はうっすらと赤く染まり、そのなめらかそうな肌から汗をしたたらせ、うぶ毛を金色に輝かせている。これほどアツアツで、シズル感あふれるウィンスレットにお目にかかったことがない。

このエピキュリアンたちの寓話に“異化効果”をもたらす、ジャッキー・アール・ヘイリー扮する小児性愛者が己の快楽を断ち切るラストのカタルシスに、酔った!

佐藤睦雄

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ABOUT THE MOVIE

  • リトル・チルドレン 画像2
  • リトル・チルドレン
  • 「イン・ザ・ベッドルーム」のトッド・フィールド監督が、トム・ペロッタのベストセラー小説を映画化した人間ドラマ。郊外の住宅街を舞台に、何ひとつ不自由ない暮らしを送りながらも別の人生を夢見る“大人になれない大人たち”の日常をシニカルに綴る。「タイタニック」のケイト・ウィンスレットが不倫に溺れる主婦を体当たりで演じる。共演はパトリック・ウィルソン、ジェニファー・コネリー、ジャッキー・アール・ヘイリーほか。
  • 原題:
    Little Children
    監督:
    トッド・フィールド
    脚本:
    トッド・フィールド、トム・ペロッタ
    原作:
    トム・ペロッタ
    撮影:
    アントニオ・カルバッシュ
    音楽:
    トーマス・ニューマン
    出演:
    ケイト・ウィンスレット、パトリック・ウィルソン、ジェニファー・コネリー、ジャッキー・アール・ヘイリー、ノア・エメリッヒ、グレッグ・エデルマン、フィリス・サマービル、ジェーン・アダムス
    2006年アメリカ映画/2時間17分
    配給:
    ムービーアイ
  • 7月28日よりBunkamuraル・シネマ,シャンテシネほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C) MMVI NEW LINE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

リトル・チルドレン

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