華麗なる恋の舞台で : 新作映画評論

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映画

華麗なる恋の舞台で

劇場公開日 2007年2月10日
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華麗なる恋の舞台で 2月10日よりBunkamuraル・シネマにてロードショー

歴史もイデオロギーも超越したサボー監督による痛快コメディ

画像(C)2004 2024846 Ontario Inc.; Being Julia Productions Limited;
ISL Film kft, All Rights reserved

1938年のロンドン。マンネリに陥っていた大女優ジュリアは、アメリカ人の若者トムと恋に落ち、情熱を取り戻す。だがそれも束の間、トムには若い恋人ができ、しかも駆け出しの女優であるその恋人は、トムとジュリアの関係を利用して役を得る。傷心の大女優は、なす術もなく現実を受け入れていくかに見えるが、最後に鮮やかな逆転劇を演出する。

イシュトバン・サボー監督の新作には、ナチズムも共産主義も東西冷戦もハンガリー史もない。何とも軽やかで痛快なコメディなのだ。しかし、そこには、「コンフィデンス/信頼」「メフィスト」「ハヌッセン」「ミーティング・ヴィーナス」「太陽の雫」といったサボーの監督作に通じる世界が確かにある。彼の映画では、激動する時代のなかで現実が歪み、崩壊し、主人公たちは、生きるため、望みを叶えるために、もうひとりの自分を演じる。

ジュリアの前には、彼女を女優に育て上げた亡き座長が、守護霊のように現れる。彼はかつて、駆け出しの女優にこう語った。「舞台で演じている時は、劇場こそが唯一の現実だ。劇場の外で大衆が“現実の世界”と呼ぶものは、空想に過ぎない」。ジュリアは、そんな恩師の言葉を実践し、人生の転機を乗り越えていくのだ。

大場正明

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ABOUT THE MOVIE

  • 華麗なる恋の舞台で 画像1
  • 華麗なる恋の舞台で
  • 「メフィスト」「太陽の雫」で知られるハンガリーの巨匠イシュトバン・サボー監督が、サマセット・モームの「劇場」を原作にロンドン演劇界のスター女優の恋と失恋、そして再生をユーモアたっぷりに描くコメディドラマ。主役のジュリアには本作でゴールデングローブの主演女優賞を受賞し、アカデミー賞にもノミネートされたアネット・ベニング。共演にイギリス演劇界の重鎮ジェレミー・アイアンズ、マイケル・ガンボンら。
  • 原題:
    Being Julia
    監督:
    イシュトバン・サボー
    原作:
    ウィリアム・サマセット・モーム
    撮影:
    ラホス・コルタイ
    音楽:
    マイケル・ダナ
    出演:
    アネット・ベニングジェレミー・アイアンズマイケル・ガンボンブルース・グリーンウッド、ショーン・エバンス
    製作国:
    2004年カナダ・アメリカ・イギリス・ハンガリー合作映画
    上映時間:
    1時間44分
    配給:
    アルシネテラン
  • 2月10日よりBunkamuraル・シネマにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2004 2024846 Ontario Inc.; Being Julia Productions Limited; ISL Film kft, All Rights reserved

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