リトル・ミス・サンシャイン : 新作映画評論

現在の掲載作品数23606

リトル・ミス・サンシャイン

劇場公開日 2006年12月23日
RATE
RATE A+
リトル・ミス・サンシャインのレビューを書く
見たい度
NO RATE
見たい度を投票
クリップ数
リトル・ミス・サンシャインをクリップ
  • リトル・ミス・サンシャインの作品情報
  • リトル・ミス・サンシャインの注目特集
  • リトル・ミス・サンシャインの映画評論
  • リトル・ミス・サンシャインの予告動画
  • リトル・ミス・サンシャインのフォトギャラリー
  • リトル・ミス・サンシャインのDVD
  • リトル・ミス・サンシャインの映画レビュー
  • リトル・ミス・サンシャインのグッズ
  • リトル・ミス・サンシャインの知恵袋
  • リトル・ミス・サンシャインのつぶやき

リトル・ミス・サンシャイン 12月23日よりシネクイントほかにてロードショー

アメリカ的な価値観に異議を唱える気骨あるドラマ

画像(C) 2006 TWENTIETH CENTURY FOX

個性が強すぎて協調性ゼロ。悩みとトラブルの絶えない家族が、ひょんなことから“絆”を取り戻していく。そんなどこにでも転がっていそうな話のホームドラマなのだが、これほど強烈なインパクトをもたらす映画にはそうそうお目にかかれない。天真爛漫な娘を美少女コンテストに出場させるため、アリゾナからカリフォルニアへの旅に出たフーバー一家の6人が、フォルクスワーゲンのミニバスに乗り込んでおかしな珍道中を繰り広げる。

乾いた空気の広大な大地を黄色いミニバスがゆく様は、いかにもアメリカンな光景なのだが、実はこれ、アメリカ的な価値観に異議を唱える骨っぽいドラマでもある。国民の経済格差が広がり、いつしか社会には人を勝ち組と負け組に二分する風潮が定着した。もちろんフーバー一家は筋金入りの大負け組だ。しかしこの映画は一家のどうしようもないダメっぷりを痛烈かつ執拗に描写しつつ、「負け組の何が悪い。そんなこと勝手に決めつけるな!」と主張する。ユーモラスなタッチの中に、いじめられっ子が無敵のガキ大将に噛みつくような妙な迫力がこもっている。こんな一家が参加するクライマックスのミスコン・シーンは、当然ハチャメチャな大混乱に陥る。負け犬一家の開き直った大暴れに拍手喝采だ。

こうした社会風刺や家族の再生ドラマを説教臭く描くのではなく、ちゃんと映画らしく“見せる”巧みな工夫が為されていることも見逃せない。その最たる例は、故障したミニバスのエンジンをかけるため、ドライバーのパパ以外の5人が車を押さねばならないという設定。そう、このバラバラのダメ家族は、当の本人たちがさっぱり気づかぬうちに映画の前半で“一致団結”しているのだ! 実にチャーミングで懐の深い快作である

高橋諭治

ブックマーク: Yahoo!ブックマークに登録する はてなブックマークに追加する livedoorクリップに登録する Buzzurlにブックマークする newsingにピックアップする

ABOUT THE MOVIE

  • リトル・ミス・サンシャイン 画像1
  • リトル・ミス・サンシャイン
  • サンダンス映画祭で絶賛され、第19回東京国際映画祭でも最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、観客賞など最多3部門を受賞したロード・ムービー。アリゾナからカリフォルニアまでのバス旅行を通じて、崩壊寸前だった家族の再生を描く。監督はこれまでジャネット・ジャクソンやREMなどのPVを手がけ、本作で劇場映画デビューを飾ったジョナサン・デイトンとバレリー・フェリス夫妻。
  • 原題:
    Little Miss Sunshine
    監督:
    ジョナサン・デイトン、バレリー・ファリス
    脚本:
    マイケル・アーント
    撮影:
    ティム・サーステッド
    音楽:
    マイケル・ダナ
    出演:
    グレッグ・キニアトニ・コレットスティーブ・カレルアビゲイル・ブレスリンアラン・アーキン、ポール・ダノ
    製作国:
    2006年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間40分
    配給:
    20世紀フォックス映画
  • 12月23日よりシネクイントほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C) 2006 TWENTIETH CENTURY FOX

- PR -

ガイド

新作映画評 人気映画評論家による最新作批評のコーナー。近日公開または公開中の最新作の中から編集部が選りすぐった作品を、毎週3作品ご紹介。更新は、毎週火曜日。

読み込み中...