2番目のキス

小さい頃から情熱を傾ける熱狂的なレッドソックスへの愛と恋人への愛。
情熱を傾けるほど大好きなものはあるけれど、何がいちばん自分にとって大切なことか、うまくバランスをとることとか、相手の気持ちを考えるとか、けっこう考えさせられます。
ラストのドリュー・バリモアの行動がすごく可愛らしかった。
笑えるシーンもあって、ラストはハッピーな気持ちになれます。

ハッピーにな気分になりました

ラブコメ好きとしては、かなりの良作。
辛口のコメントも見受けられますが、普通に楽しめましたよ。
ジミー・ファロンに共感できるかが、この映画を受け付けるかの境界線かも。

2013.8.9

　なぜか今年は数学にまつわる映画が多い。この映画の主人公リンジー（ドリュー・バリモア）は数学好きの憧れの会社でビジネスコンサルタントとして成功した女性。恋のお相手は数学教師ベン（ジミー・ファロン）である。と、今年(2006)の映画の共通項を思い浮かべながら観ていると、それほど重要なテーマではなかったようです。それよりも、すべては「バンビーノの呪い」だったということです・・・

　この映画は同一原作のコリン・ファース主演『ぼくのプレミアライフ』という映画に続いての映画化作品だそうですが、そちらはサッカーでアーセナルの映画。アメリカ版である今作はレッドソックスの映画なのです。教師のベンは伯父さんの形見であるシーズンチケットをもらい、23年来ホームでの試合を欠かしたことがないくらい熱狂的なレッドソックスファン。日本で人気のあるNYヤンキースとは巨人・阪神のようにお互いライバル意識が強いチームがこのボストン・レッドソックスなのです。

　オフシーズンに出会った二人。ずっと独身で通したベンには何か秘密があるんじゃないのかと友人に疑われ、探りを入れてみると「単なるレッドソックスファン」ということがわかっただけ。リンジーはかなり心が広いので、家族に紹介したいのにフロリダキャンプに行くベンを責めたりしない。一緒に開幕戦を観に行って、“球場の家族”とも知り合い、進んで野球の知識を得ようとしたり、理解のある女性なのです。だけど、シーズンも優勝戦線に加わる時期となると、彼のその熱狂ぶりについていけなくなってしまう・・・

　実際の2004年におけるレッドソックスの活躍を映画に溶け込ませて、見事なプロットに仕上げていました。開幕戦始球式にはスティーヴン・キングが投げる映像もあるし、ドリュー・バリモアとジミー・ファロンの小ネタがとても面白い。もちろん、最後には泣けてきちゃうのです。

　原題は「FEVER PITCH」なのになぜこんな邦題が？と疑問に思いつつ、「25年目」「50回目」よりはドリューの魅力が格段にアップしていることに驚かされます。DVDが予定より早く発売されているせいなのか、映画館を一人で占領してしまいました。レッドソックスファン必見！

【2006年12月映画館にて】