映画羅生門の結末は小説藪の中と違うみたいなんですが、詳しく知りたいです

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羅生門

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映画羅生門の結末は小説藪の中と違うみたいなんですが、詳しく知りたいです

質問日時: 2009/10/18 17:35:34

解決日時: 2009/10/20 15:43:47



一言で言えば、黒澤明は、芥川の短編「藪の中」に対し、真相を提示しています。事件の顛末を語る当事者三人(盗人、女、殺された男の霊)の証言が、一部食い違ったままで、真相が語られない「藪の中」に対し、映画『羅生門』は、事件の目撃者(杣売り/「藪の中」では、単なる遺体発見者)を登場させ、彼の口から物語(事件)の一部始終を語らせます。映画の最後で、彼(杣売り)は、三人が何故嘘の証言を行ったのかを語り、事件の真相と人間の浅ましさを伝えます(事件の真相は、盗人が夫の眼前で女を犯した後、情が移り求婚。女は、夫との果たし合いを求め、勝った方について行くと回答。これを見た夫は、愛想を尽かし離縁を言い渡す。盗人は、この夫の態度に同調し、考えを改め、果たし合いを拒否。二人に拒絶された女は、二人を罵る。挑発された男二人は、果たし合いを開始。しかし、場慣れしていない者同士のため、極めて不恰好な対決となる。盗人が紙一重で勝つが、結局女は逃げ出す…と言うもの)。つまり、三人とも自分の体裁を気にして、証言をねじ曲げているわけで(真相があまりにも情けないため)、黒澤明の『羅生門』は、保身を図る人間の業が、真実を遠ざけるのが人の世の常だと語ります。但し、映画には更にエピローグがあり、黒澤は、ここで目撃者である杣売りの偽善も指摘します(傍観者の立場への言及)。これにより、事件により人間不信になった杣売り(語り部)と、真相を知り人間不信に陥りかけた旅の僧(聞き手)は、自分を含めた人間と世の中に絶望しかけますが、土壇場で、一人の捨て子を巡り、人間性(希望)を取り戻すところまでを、映画『羅生門』は描いています。題名の通り、荒廃した世の中の設定を「羅生門」から、物語の中核を「藪の中」に着想を得たのが映画版の『羅生門』で、芥川の両短編小説に対する、黒澤明の見解(回答)が示された作品です。

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