劇場公開日 1961年10月

「スクリーンを直視し難い“32分”」夜と霧 septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0スクリーンを直視し難い“32分”

2009年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

“ヌーヴェルヴァーグの50年”という
特集上映の中の1作として上映されていました。

製作年度が1955年ですから、
ホロコーストものの初期ドキュメンタリー作かな
そんな予想のもと、鑑賞をしてきました。

☆彡     ☆彡

時代が古いからかなぁ
映像の自主規制のようなものなかったんでしょうね
衝撃映像、てんこ盛りだわ。32分が、あっという間だった

1955年現在の強制収容所と
1930年後半から実際に人々が
収容されていたときの白黒映像を
交互に行き来させながら進められていくドキュメンタリー作品です。

余分な演出は一切なく、
ナレーションも少なくしていますので、
当時の映像と写真に言葉を失います。

切り離された頭が
無数にならんでいる写真もあり、
なんどかスクリーンから眼をそらしてしまいました。

それにしても
ホロコースト作品って
一体何作品あるのでしょう。

そして
一体切り口の数は幾つあるのでしょう。

戦争のおぞましさ
人間のおぞましさ

いつもながらに閉口してしまいました。

☆彡     ☆彡

ただ、きっと
これだけの数の作品が作られているということは
ドイツ側も史実を認め謝罪をしているからですよね。

翻って我が国は、
香川照之さんも出演されている
中国映画『南京南京』。絶対に日本国内では上映されないでしょう。

二度と繰り返してはならない過ち
“32分間”突きつけられ続けます。
興味のあるかたは、体調を整えた上で、ご鑑賞下さい。

septaka