醉いどれ天使

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

戦後の混乱期。ヤミ市を舞台に飲んべえの医者と結核を患う若いやくざとの交流を描いた作品。新人・三船敏郎は痩せこけた頬にギラギラとした眼光を放ち出色の演技を見せ、この1本でスターダムにのし上がった。映像とかけ離れた音楽を配する演出手法は、この作品以降多用されている。戦後の混沌としたエネルギッシュな雰囲気が見事に描かれた本作は、黒澤=三船の黄金コンビ誕生の記念すべき作品である。

1948年製作/98分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1948年

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映画レビュー

4.0先生の最後の言葉

2023年7月26日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

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むん

4.0【戦後の混乱期、飲んべえの医者と肺病病みの若いヤクザの交流を描いたヒューマンドラマ。若き三船敏郎と志村喬の存在感が凄き作品である。】

2023年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■闇市に住む人々を診る町医者の眞田(志村喬)は、口は悪いが心根は優しく腕も一流。
 そんな眞田の元に、闇市の顔役でありチンピラである松永(三船敏郎)がピストルの傷の手当てを受けにやって来る。
 眞田は松永が肺を病んでいることを知り何かと世話を焼くが、血気盛んな松永は聞く耳を持たないが、冷酷な上役の扱いもあり、眞田の元に再びやって来る。

◆感想<感想になってません・・。)

・私にとって、黒澤明監督に出演している三船敏郎氏のイメージは豪放磊落な知恵に長けた武士のイメージが刷り込まれている。

・だが、今作は終戦直後の闇市を舞台にしており、志村喬も、三船敏郎も無茶苦茶若い。
ー 驚くのは、三船氏の声である。時代劇では声を作っていると思っていたのだが、元々テノールの、響きある佳き声の持ち主であった事が分かる。-

・志村喬氏演じる眞田もアルコール依存ではないかと思う程、医療用アルコールに水を入れて呑んでいるが、彼は多くの貧しき民に慕われているのである。

・印象的なのは、破滅の物語かと思いきや、セーラー服の少女を演じた久我美子さんが、結核を患いながらも、眞田の治療法により、病を克服していく姿である。

<黒澤明監督=時代劇と思い込んでいた私に、彼の名監督がオールラウンドプレーヤーであった事を教えてくれた作品である。
 それにしても、若き三船敏郎氏はイケメンであったのだなあ・・。(イメージとしてイケオジだったので。
 邦画は、昔からハイレベルであったのだなあ・・。私の様な若輩者にとっては嬉しき限りである。>

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NOBU

5.0病は気から…にはならない

2023年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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777

5.0運命の出会い‼️

2023年5月28日
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悲しい

怖い

興奮

世界のクロサワと世界のミフネが出会った記念すべき作品ですね。黒澤明監督にしてもヤクザと市井の人々、親分と子分みたいな強者対弱者、背景にある戦争の影響といった作家性が確立した作品だと言われています。そして闇医者を演じる志村喬さん、病弱な女子高生役久我美子さん、深い凄みを湛えた山本礼三郎さんら素晴らしき役者陣。メタンガスを吐き続ける沼地や「ジャングルブギ」といった終戦後の光景も生々しく捉えられていて興味深いのですが、全てが三船さんの強烈すぎる個性の引き立て役になってしまっています。こけた頬にギラギラとした眼光で、野獣性とナイーブ性が同居しているようなその魅力‼️白ペンキまみれによる立ち回りも圧巻。そして物干し台で三船さんが死ぬシーンも、こんなにも美しく人間の死を描いたシーンもあまり無いんではないでしょうか。とにかくこの後に連作される世界のクロサワ&ミフネのキラ星の如き傑作群の事を考えても、世界映画史の歴史を変えた名作‼️

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活動写真愛好家
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