ミツバチのささやき

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

スペインの名匠ビクトル・エリセが1973年に発表した長編監督第1作。スペインの小さな村を舞台に、ひとりの少女の現実と空想の世界が交錯した体験を、主人公の少女を演じた子役アナ・トレントの名演と繊細なタッチで描き出した。スペイン内戦が終結した翌年の1940年、6歳の少女アナが暮らす村に映画「フランケンシュタイン」の巡回上映がやってくる。映画の中の怪物を精霊だと思うアナは、姉から村はずれの一軒家に怪物が潜んでいると聞き、その家を訪れる。するとこそには謎めいたひとりの負傷兵がおり……。2017年、世界の名作を上映する企画「the アートシアター」の第1弾として、監督自身の監修によるデジタルリマスター版が公開。

1973年製作/99分/G/スペイン
原題:El espiritu de la colmena
配給:アイ・ヴィー・シー
劇場公開日:2017年3月25日

その他の公開日:1985年2月9日(日本初公開)、2009年1月24日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

5.0世界は豊かだと教えてくれる

2024年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

昔、レンタルVHSで観たきりで何十年ぶりかの鑑賞。かなり細部を忘れていたのでほぼ初見な感動を味わえた。子ども時代の豊かな感性をこれほど純粋にフィルムに定着させた作品は本当に希少。映画『フランケンシュタイン』の上映に目を輝かせる子どもたち、その中の少女アナの空想世界と素朴な村の光景に、ミツバチの巣のような格子の窓など印象的なショットが多数。すべての光景が新鮮に見えるのは、こちらも童心に帰っているからか。子どもの頃、見るものが全てが新しかった。その感覚を呼び覚ましてくれる映像の数々は本当に貴重だ。

負傷兵にフランケンシュタインの怪物を重ねて助けようとするアナの純真を現実の大人たちは打ち砕いてしまう。世界の理不尽さが描かれる作品ではあるけど、読後感がいやなものにならない。それは全ての現実と空想には境目がなく、あの悲劇的な出来事も全ては空想だったかもしれないと思わせるからか。まだどこかで生きていて幸せになっているのではないかと空想できる余地が残っているからか。悲劇があってもこの世界は豊かと信じさせてくれる何かがこの作品にはある。

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杉本穂高

4.0少女の純粋さと心許なさ

2024年4月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
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共感した! 9件)
こころ

4.0スペイン映画

2024年3月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

フランケンシュタインの映画が出てくる。

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こえん

4.0見る人の状況により評価が分かれる

2024年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

もう40年以上昔に作られた作品なのに、古臭くならないのは奇跡と言えるでしょう。

私は、何度もこの作品を鑑賞しようとしては途中で断念し、それでも「駄作」と決め付けずにこの機会を得ました。

子役の印象的な目の演技。シンプルで共感を感じるストーリー。押し付けがましくならないカメラワーク。必要のないモノは極力排除した美術、衣装など、この作品に凝らされた意匠の数々はその後の映画人に多大な影響を及ぼしたマイルストーンとでも言いましょうか。

それは、まるで当たり前のように壁に掛かっていて、見る時、人、条件によって感じ方の違う名画のような、ま、映画なので実際「名画」ですが。そんな作品でした。

今の私には、本当に癒しになる、それでいて考えさせられる、素敵な映画です。

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うそつきかもめ
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