劇場公開日 1985年2月16日

「変な日本だけど、工業製品以外の日本がアメリカに認められた」ベスト・キッド(1984) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5変な日本だけど、工業製品以外の日本がアメリカに認められた

2015年1月8日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、映画館

単純

興奮

総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 昔観た時にはもっと面白かったと思ったのだけれども、今観直してしてみると、あれれ、こんなものだったかなという安っぽいところがちらほら。でも近所のただの爺さんが実は空手の達人で、虐められっ子の師匠となって彼を鍛えて成長させるという設定が良い。物語も王道で、単純だけどすっきり。
 登場人物の良い点は、師匠であるノリユキ・モリタが存在感があること。敵役のジョニーも、力を武器に好き勝手するいかにも虐めっ子という雰囲気が良く出ていた。主人公は当初はかなり情けない役回りで、これを演じたラルフ・マッチオもこの主人公の性格が嫌だったようだが、虐められっ子としてはいい感じだった。

 車を磨いたり塀を塗りなおす変な修行は実際には全く役に立たないだろうし馬鹿馬鹿しさも覚えるが、作品としてはこれで師匠と空手が特別な力があるという印象を植え付ける意味がある。まだまだ日本への理解が浅いけれども、アメリカに日本製品が溢れて貿易摩擦が起きていた当時の日本の印象が、これで多少なりとも良くなったり日本文化を広めたのは画期的なことだ。

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Cape God