劇場公開日 1986年3月8日

「規模を縮小したアフリカ版「風と共に去りぬ」恋愛編」愛と哀しみの果て Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0規模を縮小したアフリカ版「風と共に去りぬ」恋愛編

2013年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

幸せ

総合:80点
ストーリー: 80
キャスト: 80
演出: 75
ビジュアル: 75
音楽: 75

 デンマーク人のカレンがアフリカで過ごした波乱万丈の半生記。

 メリル・ストリープの演じるカレンは、デンマークを出て遠いアフリカの地で農園を実質一人で運営しながら精一杯生きぬいていく。現地の部族民以外とはあまり人との交流もないような辺境の地で、いくつもの障害を乗り越えようと奮闘する姿が良い。親の自殺があったりデンマークへの閉塞感を感じたり地位への打算があったりで、カレンだって元々普通の清純なだけの人ではないのだろう。恋愛映画と捉えられているようだが、恋愛も含んだ一人の女の半生を描く映画として面白い。
 その姿はまるで規模を小さくしたアフリカ版「風と共に去りぬ」のようである。一番の違いは美しい恋愛に重点が置かれているところだろうか。最初からお互いに打算で結婚した夫との関係は問題ばかりで、ロバート・レッドフォード演じるデニスが厳しい彼女の人生に潤いを与える。そのようないいことも悪いことも含んだ女の半生が、広大なアフリカの大地の上で淡々と描かれる。ただし背景の景色もそれなりに美しいのだが、物語もやや綺麗に描写しすぎかなという感じは受ける。

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Cape God