八月の鯨

劇場公開日:

八月の鯨

解説

ベティ・デイビス、リリアン・ギッシュの2大女優共演によるヒューマンドラマ。メイン州の小さな島にある別荘で毎夏を過ごしている年老いた姉妹リビーとセーラ。島の入り江には8月になると鯨が現れ、幼い頃は良く見に行ったものだった……。潮風の香る美しい島を舞台に、老姉妹と、彼女たちを取り巻く3人の老人たちが織りなす人間模様を穏やかに描く。本作が遺作となったリリアン・ギッシュは、カンヌ国際映画祭特別賞を受賞。1988年、岩波ホールで公開され31週のロングランヒットを記録。2013年、岩波ホールの創立45周年を記念し、ニュープリント版でリバイバル公開される。

1987年製作/91分/G/アメリカ
原題:The Whales of August
配給:アルシネテラン
劇場公開日:2013年2月16日

その他の公開日:1988年11月(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.0こういう映画を素晴らしいと言えるといいんでしょうね

2023年7月27日
PCから投稿

どういう作品かというと、
・岩波ホールで長期上映
・淀川先生が大絶賛
・キネ旬ベスト10 (評論家4位、 読者10位外)
と並べればわかるでしょう。

老姉妹が海辺の別荘で語り合って、それ以上の展開はなく、難解さもないので話の内容や主題云々ではなく、ひたすら低徊的な画面設計に特徴があると言えましょう。その意味では小津的といえるかもしれません。

よくも悪くも大衆小説的要素のない「純文学」的作品なので、淀川先生のように絶賛する人も多い反面、全く面白さがわからない、という反応も正常でしょう。

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越後屋

4.0自分の映画観が変わった作品

2022年11月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ドライビングミスデイジーが好きで関連作品を探して出会ったのがこの作品。
最初は「老いに対する葛藤が〜とか、残された人の思いが〜、とかいう展開だろう」と思って見ていた。
が、何も起こらない。
好きな映画は?と聞かれたら、この作品はまず入るんだが、それでも最初から最後まで通しでみられたことがない(苦笑)
二人の老姉妹の日常が描かれた作品。 至極平和。 直接描かれなくても登場人物が背負ってきた人生が見えてくる感じや、何気ない上品な演技が心地よい。

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6月の鯨

3.5【”情熱と真理が有れば生きていける””人生は思い通りにならないモノ”L・ギッシュ91歳、B・デイヴィス79歳にして演じた確かな演技が印象的な高貴な風合の作品。】

2022年7月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

■高齢の大物俳優、L・ギッシュ91歳、B・デイヴィス79歳たちが見せる老練でいて自然な演技が素晴らしい。
 人生の経験を積んだ姉妹の交流は、些細なことでもさまざまな含蓄を感じさせて目が離せなくなる。
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長い人生のほとんどを一緒に過ごしてきたリビー(ベティ・デイビス:恥ずかしながら、初見である。(多分)彼女の名前は”ベティ・デイビスの瞳”で知った年代であるので)とセーラ(リリアン・ギッシュ:同じく初見である。名前のみ記憶する)の姉妹は、夏になるとある小さな島にあるセーラの別荘に滞在する。
 毎年8月になると、島の入り江に鯨がやってくる。
 鯨は今も変わらないが、彼女たちの人生は現在に至るまでに大きく変化していた。

◆感想

・物語としては、L・ギッシュと、B・デイヴィスを同世代で観ていない事もあり、二人の気位高き老婦人たちが、夏場に避暑地として訪れる姿を、淡々と描いたモノに見えた。

・史実を紐解くと、お二人とも大女優であり、私であったら出演を拒むようなお年であるが、矍鑠とした台詞回しや、気位高き姉、リビーを演じる白髪のベティ・デイビスの姿や、寛大な妹セーラを演じたリリアン・ギッシュの柔らかな演技に驚いた作品。

<お二人の気品ある演技に、一時代を築いた女優根性を感じ、姿を見せない鯨(これは、お二人を暗喩したものではなかったか・・。)を待つ姿が印象的な佳品であった。>

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NOBU

3.5世の中で最も何も起こらない映画の一つと言っても差し支えないかと。 ...

2021年12月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

世の中で最も何も起こらない映画の一つと言っても差し支えないかと。
そもそも鯨すら出ない。

24時間程の間のお婆ちゃん達の会話劇。
長く一緒に居すぎて、少しささくれだった感情が、ほんの僅かだけ柔らかくなる。
それだけなのに、人生が明るくなったような愛しさを感じる不思議。

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trico
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