劇場公開日 2007年7月21日

「連立方程式な構造」インランド・エンパイア いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0連立方程式な構造

2017年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

デビュー50周年記念企画
デヴィッド・リンチ監督特集『デヴィッド・リンチの映画』

デビッド・リンチというおよそ類い希なる奇才によって描かれる非常に難解且つアート感溢れる映像。そしてやたらと心を引っかき回す音効と劇伴。出てくる女優のポルノ感がこぼれ落ち、そして、『ポケベルがならなくて』。
正直言って、何度も何度も寝落ちした。丸で作品そのものが強い催眠効果を発してるかのように・・・
しかし、だから評価が悪い訳ではない。この難解さを心地よい子守歌代わりに変化させている、いやもっと言うと化かされているようなそんな幻想、幻惑、そして幻覚と眩惑がこれでもかと襲ってくるような作品である。ハリウッドとは対極なシークエンスに好き嫌いははっきり分かれるだろうが、しかしこれだけのものを食らわされて心が落ち着かない人間はいない筈だ。
自分は、この難解さに虜になる。

いぱねま