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トランスフォーマー
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映画に難癖をつけることはいくらでも出来るが、トランスフォーマーの変形の複雑なアニメーションやアクションシーンには圧倒される。最近のファンタジー映画の乱立でCGに見飽きた感がある中、久しぶりに視覚的興奮が味わえる映画だ。ただし、いつものマイケル・ベイの映画同様、カメラワークには疑問を感じる。
マイケル・ベイの映画はいつも、画面いっぱいに建物や乗り物が破壊され、その爆発が無駄に回転しすぎるカメラで捕らえられる。だからアクションのド派手さは伝われども、何が起こっているのか、わかりにくい。トランスフォーマーもその例に漏れず、肉弾戦の場面になると、動きすぎるカメラの為に状況が把握しにくい。プロデューサーであるスピルバーグの「宇宙戦争」のアクションシーンと比較するとわかりやすいのだが、(宇宙戦争が作品として優れているかどうかは、ともかく)かなり複雑な要素が画面上に含まれているにもかかわらず、主人公の周りに起こっている状況がスピルバーグの映画では完全に把握できる。
ただ、この映画にはいつものマイケル・ベイの映画とは違う要素もある。キャラクターの設定だ。いつもならば美男美女、あるいは強すぎるヒーロー、ヒロインによって構成されるキャラクターが、モテない主人公、前科のある父親を持つヒロインやオタクなハッカー等、マイナスの要素を持つキャラクターが奮闘するのを観客が応援するという図式が成立する事で、感情移入が容易になっているように思われる。これは、ネットや雑誌などでも指摘されていると思うが、プロデューサーのスピルバーグの影響は大きいはずだ。俳優として出てもおかしくないぐらい端正なルックスでエリートビジネスマンの様なマイケル・ベイに対し、自分の幼少時代のコンプレックスや映画オタクとしての才能を作品に注ぎ込むスピルバーグ(偏見?)。スピルバーグがプロデューサーになることで、その様なキャラクター設定が生かされたと想像するのは難しくない。
最後まで活躍するイラクで生き残った米軍兵の家族とのやりとりが、最後全く触れられていなかったり(キャラクターが多すぎて、すべて処理できていない)、作品のコアになるキューブの設定がわかりにくいため、メガトロンに吸収されて物語が解決する時、観客がついていけなかったりと、プロットはいつものマイケル・ベイの作品同様無茶苦茶なのだが、とにかくCGのトランスフォーマーのアニメーションとアクションの視覚的な興奮と前述したキャラクターの魅力によって、夏休みの娯楽映画として誰でも楽しめる作品になっていると思う。
画像提供:TSUTAYA online
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