劇場公開日 2007年7月7日

「犯罪作品としては物足りないが、醸し出す雰囲気がいい」傷だらけの男たち Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5犯罪作品としては物足りないが、醸し出す雰囲気がいい

2015年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

悲しい

総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )

 撮影は風景と背景の取り入れ方や美的な感性の良さがある。映像と音楽とで雰囲気を作り出すのが上手い。そのような雰囲気の中で傷を引きずって生きる金城武は良かったと思う。
 反面、いくつか起きた重要な何かの出来事がはっきりと劇中に描かれないため、物語の展開に深みが出ない。恋人のこと、殺人事件のこと、寺の死体、知り合ったきっかけ、昔の事件、生い立ち、それらが語られるだけだったり間接的に描かれるだけだったりでは物足りない。最後の病室での場面ですらそうだった。雰囲気は良く出ていても、それを支える描写や展開が浅いために受けとる印象も浅くなる。それは犯罪計画に関しても同様で、どうやって情報収集し計画し実行したのかについて明確さがないため、犯罪作品としても中途半端。

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Cape God