ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 : 新作映画評論

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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 7月20日よりサロンパス・ルーブル丸の内ほかにてロードショー

大人の領域に足を踏み入れたハリーの葛藤に迫る

画像1(C)2007 Warner Bros. Ent.
Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.

クリス・コロンバス(1、2作)のゆるめの演出が、楽しかったと懐かしくなるほど、第5作「不死鳥の騎士団」はハードでダークな作品になった。毎回、ハリーの成長を追い続けてきたシリーズだが、明らかにこの回がターニング・ポイント。子供時代の楽しい日々は終わりを告げ、ヴォルデモートとの最終戦に向けて、ハリーは大人の領域に足を踏み入れる。復活したヴォルデモートへの恐怖を人一倍感じ、悪夢に悩まされているハリーは、自分の苦しみを分かってくれない大人たちに対して怒りと苛立ちを抑えられない。今までの我慢強い優等生から感情的で猜疑心の強いハリーへの変化。その葛藤に深く迫って内面の描写に徹しているのが今回の特徴だ。

ダニエル・ラドクリフも演出の要望に応えて男っぽく一歩前進。ハリーの新しい局面という意味では成功しているが、その代わり、魔法がもたらすワクワク・ウキウキした空気も消えて、真面目で地味な仕上がりになった。その真面目さ故か、大切な人との別れの辛さを克服し、自分を愛してくれる味方や友だちの存在を再確認するというエモーショナルなポイントも、やや盛り上がりに欠けたのが惜しい。もうちょい、泣かせてくれても良かったのでは。

森山京子

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  • ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 画像2
  • ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
  • 前作で闇の帝王ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)の復活を目の当たりにしたハリー(ダニエル・ラドクリフ)だが、魔法省はその事実を認めようとしない。ハリーは、来るべき戦いに備え、有志の生徒を集めて魔法の特訓に励むが……。イギリスTV界出身のデビッド・イェーツが、長編映画初監督でメガホンを取った人気シリーズ第5弾。おなじみのキャスト陣に、イメルダ・スタウントン、ヘレナ・ボナム・カーターらが新たに参加。
  • 原題:
    Harry Potter and the Order of the Phenix
    監督:
    デビッド・イェーツ
    脚本:
    マイケル・ゴールデンバーグ
    製作:
    デビッド・ヘイマン
    原作:
    J・K・ローリング
    撮影:
    スワボミール・イジャック
    音楽:
    ニコラス・フーパー
    出演:
    ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、レイフ・ファインズ、ゲイリー・オールドマン、イバナ・リンチ、ロビー・コルトレーン、ブレンダン・グリーソン、ジェイソン・アイザックス、アラン・リックマン、マギー・スミス、イメルダ・スタウントン、デビッド・シューリス、マイケル・ガンボン
    2007年アメリカ映画/2時間18分
    配給:
    ワーナー・ブラザース映画
  • 7月20日よりサロンパス・ルーブル丸の内ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2007 Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights (c) J.K.R.

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

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