マグノリア
2月26日より、丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー
想像を絶する「天からの救い」を見よ

エイミー・マンは歌う。
「最初の内は思ってた。望んだものは手に入ると。でも苦しみは終わらない。そんなことを続けてるかぎり」
これは負け犬たちの物語である。なんでも知っているクイズの天才少年は人生という難問に答えを出せない。富と名声を手に入れた老人は、だが子供と和解するというだけのことができない。世界中の金を集めても、愛を買うことだけはできないのだ。「ブギーナイツ」のポール・トーマス・アンダーソン監督は、十二人のダメ男、ダメ女たちの物語を精巧に組みあげる。技巧のかぎりを尽くし、笑わせて泣かせる。どんな人でも負け犬どれかの中には自分の似姿を見つけ、歯をくいしばるだろう。「ブギーナイツ」には、それでも「どんな人間にもひとつくらいは取り柄がある」というメッセージがあった。「マグノリア」では「ひとつくらい取り柄があったとしても、所詮あんたは負け犬さ」だろうか。逃げ道などない。いや、そうだろうか?
エイミー・マンは歌う。
「わたしを救って。ピーターパンのように。スーパーマンのように」
そう、救いは天からやってくる。スーパーマンのように、天から舞い降りてぼくらを救ってくれるのだ。「マグノリア」を見おわったときには、あなたもきっと信じるだろう。ぼくら負け犬にもいつかスーパーマンがやってくることを。
(柳下毅一郎)

死の床で息絶えんとするテレビの大物プロデューサー、彼が昔捨てた息子、プロデューサーの若い妻、看護人、癌を宣告されたテレビのクイズ番組の司会者、彼を憎む娘、彼女に一目惚れする警官、番組でおなじみの天才少年、かつての天才少年……。ロサンゼルス、マグノリア・ストリート周辺に住む、一見何の繋がりもない12人が、不思議な糸に操られて大きな一つの物語に結び付けられていく。そして……“それ”は、起こる!
原題:Magnolia
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ジェレミー・ブラックマン、トム・クルーズ、メリンダ・ディロン
字幕:戸田奈津子
1999年アメリカ映画/3時間7分
配給:日本ヘラルド映画
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