ボーイズ・ドント・クライ : 新作映画評論

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映画

ボーイズ・ドント・クライ

劇場公開日 2007年5月24日
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ボーイズ・ドント・クライ 5月24日よりロードショー

ボーイズ・ドント・クライ

7月8日より、シネマライズほかにてロードショー

オスカー受賞ヒラリー・スワンクの

“男っぷり”は必見

画像(C)1999 TWENTIETH CENTURY FOX

ピアース監督は、この映画を作るにあたって参考にしたもののひとつに、ノーマン・メイラーの大著「死刑執行人の歌」を挙げているのだが、これはとても頷ける気がする。ともに実話に基づくメイラーの小説とこの映画には、それぞれの主人公に向けられた“激しい憎悪”に興味深い共通 点がある。

「死刑執行人の歌」の主人公である殺人鬼ギルモアは、自ら死刑を要求した。もし彼が狂人であれば人々は彼を受け入れられた。しかし彼は正常な人々に挑戦するでもなく、平然と主導権を握ってしまう。そのことが彼に対する激しい憎悪を生みだす。一方この映画で、主人公ブランドンを取り巻く人々は、彼を「変態」や「化け物」と罵るが、本当にそう思っているのなら彼は特殊な存在として受け入れられ、こんな悲劇には至らない。そうではなく、彼が当たり前のように自分を男とみなし、実際に男として主導権を握ってしまうことが、激しい憎悪をかきたてるのである。

そしてもうひとつ、「死刑執行人の歌」は、ギルモアと彼を無条件に受け入れた恋人ニコールの純愛の物語でもあったが、この映画もまた、ブランドンと彼を無条件に受け入れたラナの純愛の物語になっているのだ。

(大場正明)

画像

(C)1999 TWENTIETH CENTURY FOX

1993年。ネブラスカ州の小さな町、フォールズ・シティに突然訪れた美しい青年ブランドン・ティーナ。彼はバーで知り合ったラナという女性に一目で恋に落ちる。地元の男にはない彼の不思議な魅力にラナも強く惹かれていった。ラナの仲間のジョンやトムも、彼を男と見込んで仲間として受け入れつつあった。しかし彼の本名はティーナ・ブランドン。肉体と精神の性の不一致という“性同一性障害”を持って生まれた女性だったのだ。

原題:Boys Don't Cry

監督・脚本:キンバリー・ピアース

出演:ヒラリー・スワンク、クロエ・セビニー、ピーター・サースガード

字幕:松浦美奈

1999年アメリカ映画/1時間59分

配給:20世紀フォックス映画

オフィシャルサイト

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