パッチギ!/LOVE&PEACE : 新作映画評論

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新作映画評論

パッチギ!/LOVE&PEACE パッチギ!/LOVE&PEACE 5月19日よりシネカノン有楽町ほかにてロードショー

多くを盛り込み過ぎだが、反骨精神は相変わらず

画像1(C) 2007「パッチギ!LOVE&PEACE」パートナーズ

本音を言えば、続編は作って欲しくなかった。ド突き合いで育む日朝交流が新鮮だった1作目を超えるのは難しい。加えて、“2作目のジンクス”は、「のど自慢」の続編「ビック・ショー! ハワイに唄えば」(99)で経験済みではないか。

とはいいつつ、韓流とお涙頂戴映画に群がる生ぬるい日本人に、まだまだパッチギをかますで!という反骨精神旺盛な監督は今や貴重な存在。描きたい事があり過ぎて、いささかエピソードを盛り込み過ぎだが、それでも今回、果敢にも芸能界最大のタブーにまで斬り込んだ、その勇気を讃えたい。

舞台を60年代の京都から70年代の東京に移し、アンソン兄妹のその後を描いた本作品。妹キョンジャ(中村ゆり)が難病を抱えた甥の治療費を稼ぐため、己の人生を切り開くために飛び込んだのが芸能界。出自を隠してスターの階段を一歩ずつ上がろうとするも、必ず在日の壁が立ちはだかる。戦争映画のヒロインにキョンジャがキャスティングされた事が火種となるのだが、実際に数年前話題になった戦争ドラマでの女優降板劇は在日問題が要因とも言われている。

この映画で起こっていることは、未だ何ら変わらず芸能界に、いや、私たちの身近にはびこっている差別。改めて、この問題の根深さを突きつけられた思いがした。

中山治美

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ABOUT THE MOVIE

  • パッチギ!/LOVE&PEACE 画像2
  • パッチギ!/LOVE&PEACE
  • 大ヒットを記録した前作から2年、舞台を68年の京都から74年の東京へと移して製作された井筒和幸監督の青春群像劇第2弾。難病を抱えた息子の治療のために京都から上京してきたアンソンとキョンジャの世間との“格闘”と、太平洋戦争末期、生き残ることに必死だったアンソン兄妹の父親たちの戦いを並行して描く。主演の2人には2200人のオーディションから選ばれた井坂俊哉と中村ゆり。共演に藤井隆、西島秀俊ら。
  • 監督:
    井筒和幸
    脚本:
    羽原大介、井筒和幸
    製作:
    李鳳宇
    撮影:
    山本英夫
    音楽:
    加藤和彦
    出演:
    坂俊哉、中村ゆり、藤井隆、風間杜夫、ラサール石井、西島秀俊
    製作国:
    2007年日本映画
    上映時間:
    1時間55分
    配給:
    シネカノン
  • 5月19日よりシネカノン有楽町ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

パッチギ!/LOVE&PEACE

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