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ゆれる
(C)2006「ゆれる」製作委員会
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間違えなく20代の集大成になる」「名作になる確信に近いものがある」と主演のオダギリジョーに言わしめた、西川美和監督の4年ぶり完全オリジナル長編映画『ゆれる』。最終的に、稔(香川照之)が有罪なのか無罪なのか。突き落としたのか落としていないのか。映画を見終わったあとに堰を切ったように話し合ったのだけれど、結局のところそれはどうでもいいのかな、と途中から思ってしまった。「真実」は一つではなく、それを見つめる人間の数だけ存在し、それがその人間自身の感情のゆれによって常に変化し、そこに関わる人間関係の変化に呼応してさらにゆらいでいく。そんな危うい「真実」によって判断してしまう人間の危うさみたいなもの。ただ、そんなふうに「ゆれる」ことから、たぶん僕たちは逃げることはできないんだろう。だからこそ、その「ゆれ」を抱えながらどう生きていくのか。経験でしか「真実」を判断できないのであれば、血を流して広く深く多くの経験を重ねていくことしかないだろうし、見えている(と思っている)「真実」を自問自答するだけでなく、相手や誰かに問いかけて、他人の目で直視してもらうことを粘り強くやっていくしかない。でも、それはとても強い気持ちが必要なこと。人間関係において、一方が限界まで想いを巡らした(と思い込んで)、一方的に下してしまう決断は、結果的に何処にも辿り着かないのだろうなと、この作品を観てあらためて考えさせられる。判断した側は苦渋の決断だと思っているから、そこにある種のカタルシスすらあるけれど、「真実」を探り当てるためにお互いをぶつけ合う大変な消耗、目前のつらい状況、その両方から逃げてしまったことからは何も生まれないし、いずれは逃げたことすらも忘れてしまうだろうから。もちろんそこで逃げずに踏みとどまることは、とても大変なことだ。なかなかできることじゃない。できれば逃れたい。相手もその気持ちに気づき、一緒に歩いていくために手を差し伸べることが必要だ。猛(オダギリジョー)の行動を責めることは誰にもできないだろう。そして猛は「真実」へとたどり着くまでにとても長い年月を使ってしまった。取り返しのつかないほどの年月を。最後のシーン。向き合う2人の間に、「真実」を取り戻すことができたのだろうか。と、ちょっと真面目に書いてしまいましたが、すごく考えさせてくれるいい映画です。そして『これまでで一番演じていない』というオダギリと、『正常という異常』を見事に演じてみせた香川照之の2人のやりとりは夏の鳥肌。必見でしょう。
なぜ最終的に刑務所送りにする必要があったのか、少し理解に苦しむところが・・。でも基本的に2人とも演技はうまい。最後のオダギリのセリフはなかなか感動させる
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