それでもボクはやってない : 映画評論・批評

それでもボクはやってない

劇場公開日 2007年1月20日
2007年1月16日更新 2007年1月20日よりシャンテシネほか東宝系にてロードショー

周防ブランドにまやかしナシ

(C)2006-2007 フジテレビジョンアルタミラピクチャーズ 東宝 (C)2006-2007 フジテレビジョン
アルタミラピクチャーズ 東宝

邦画活況と言われつつ、内実は、姉歯被告の耐震強度偽装事件並の基盤に問題アリの作品が乱立している昨今。そんな中に11年ぶりの新作を発表した周防正行監督の始動を、心の奥底から歓迎したい。修行僧の青春物語「ファンシイダンス」、学生相撲を舞台にした「シコふんじゃった。」、そしてくたびれた中年サラリーマンが社交ダンスと出会い生気を取り戻す「Shall we ダンス?」と、独自の視点で日本社会の今を切り取ってきた周防監督が新作で挑んだのは、“痴漢”という観客の本能をダイレクトに刺激する事件を入り口に、日本の裁判制度の在り方に疑問を投げかけた問題作だ。

今までの作品同様、個性的なキャラクターを配して語られる刑事事件のハウ・トゥものとして為になるだけでなく、サスペンス映画の醍醐味もたっぷり。痴漢で現行犯逮捕された徹平(加瀬亮)は果たして黒か白か。時として見せる徹平の悪態や、目撃者の証言が異なり観客を巧みに惑わしていく。ハッキリ言って後味はよくないが、だからこそ観賞後にジワジワと、周防監督が投げかけた問題の大きさを己の事のように考えさせられる。このエンタメ+社会派の絶妙なバランス。何より脚本という映画の基盤がしっかり。周防ブランドにまやかしナシ。

(中山治美)

関連コンテンツ

関連ニュース

関連ニュース

フォトギャラリー

DVD・ブルーレイ

映画レビュー

平均評価
3.6 3.6 (全43件)
  • 法廷で明かされるのは、決して事実とは限らない。 紙面でしか明かされ... 法廷で明かされるのは、決して事実とは限らない。 紙面でしか明かされないところにこういう類の裁判は困難だということがよく分かった。 ...続きを読む

    キッスィ キッスィさん  2017年6月29日 22:03  評価:3.0
    このレビューに共感した/0人
  • 怖いねぇ 痴漢冤罪を晴らすことの大変さがよく分かりました。 実態として警察や検事の高圧的、決めつけ的な取り調べ、本当なんですかね? 本当だとしたらやばいですねぇ。。 とはいえ、裁判のシーンは意外とフラッ... ...続きを読む

    じぶ じぶさん  2017年6月8日 19:19  評価:4.0
    このレビューに共感した/0人
  • 満員電車の恐怖 満員電車への乗車に恐怖を感じる。被害者の主張が優先される痴漢。これでは冤罪が罷り通るのでは。公開当時もかなり話題になっていたと思うが、色々な問題を浮き彫りにする問題作だ。 最後の判決には納得がい... ...続きを読む

    321 321さん  2017年5月5日 08:53  評価:5.0
    このレビューに共感した/0人
  • すべての映画レビュー
  • 映画レビューを書く
このページの先頭へ

最近チェックした履歴

映画の検索履歴

他の映画を探す

映画館の検索履歴

他の映画館を探す

特別企画

新作映画評論

新作映画評論の一覧を見る
Jobnavi