サイレントヒル : 新作映画評論

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サイレントヒル

劇場公開日 2006年7月8日
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サイレントヒル 7月8日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

原作ゲームの本質を、巧みに映画へ移植

画像(C) Silent Hill DCP Inc./Davis Production SH S.A.R.L

音もなく降り注ぐ灰に濃霧のように覆われた無人の街、サイレントヒル。突然鳴り響く警報音に町は変貌し、異形の者たちが姿を現す。顔も両腕も持たずに全身で吠える身体。頭部の代わりに錆びた金属製の三角体を戴く筋肉質の大男。顔面を腐敗した包帯で覆った看護婦たちは、集団で痙攣しては静止する。スクリーン上に出現する「形/色/質感」が網膜から入り、脳の奥の言語中枢とは無縁な部位を刺激し、シナプスに新たな閃光が走る。クリストフ・ガンズ監督の映画には、映画が持つこの力への絶対的な信頼がある。

ガンズ監督は10代の頃はライミやアルジェントを特集するミニコミを作っていたフランスのオタク。池上遼一のコミック「クライング・フリーマン」を実写映画化したこともあり、日本製サブカルにも詳しい。そんな彼の念願の企画が日本製ゲームを映画化した本作。原作ゲームの本質を、この街の硬質な静謐と、クリーチャー群の独特な造形にあると見極め、映画に移植した。その実現に貢献したのが、デビッド・クローネンバーグ監督作の常連プロダクション・デザイナー、キャロル・スピア。クローネンバーグ映画の体温の低さと緩やかな眩暈を、この異形の街に与えている。

平沢薫

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(C)Silent Hill DCP Inc./Davis Production SH S.A.R.L

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