蝉しぐれ : 新作映画評論

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蝉しぐれ

劇場公開日 2005年10月1日
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蝉しぐれ 10月1日より日劇2ほか全国東宝系にてロードショー

木村佳乃の存在は嬉しい発見

画像(C)2005「蝉しぐれ」製作委員会

木村佳乃のことは失礼ながら、よくいるトレンディドラマ女優の1人だと思っていた。だが昨年末、竹中直人の舞台を見て舞台映えする女優だと知った。続いて出演した、蜷川幸雄・演出「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」の将門の恋人・桔梗役の、凛々しさと立ち姿の美しさに目を奪われた。そして本作の、やがて殿の側室となるふく役である。久々に会った幼馴染みの文四郎(市川染五郎)が、後悔するほどの美貌の持ち主であることと同時に、側室に相応しい品が備わった役を演じられる女優はそうはいない。

時代劇の良さが見直されて映画・ドラマでの製作本数が増える中、人材不足は深刻。先日も某巨匠が「テレビの時代劇を見ていたら、主演俳優の、腹の底から出したことがない声を聞いてチャンネルをかえた」と嘆いていた。ゆえに歌舞伎俳優の染五郎が重宝されるのだろう。そんな中、木村佳乃の存在は嬉しい発見だ。

昔懐かしい風景を極力再現した美しい映像の中で繰り広げられる、貧困とお家騒動で叶わなかった幼馴染みの悲恋物語。派手さはないが、スタッフ・キャストがキッチリ自分の仕事を成し遂げていることに好感大。じんわり心に染み入る作品だ。

中山治美

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ABOUT THE MOVIE

  • 蝉しぐれ 画像1
  • 蝉しぐれ
  • 市川染五郎、木村佳乃主演の人情時代劇。舞台は江戸時代の東北の小さな藩。15歳の文四郎は、下級武士の義父・助左衛門を手本に剣術と学問に励んでいたが、父が藩の世継ぎを巡る陰謀に巻き込まれて切腹を命じられ、文四郎の生活は激変する。原作は人気時代小説家、藤沢周平の同名小説。監督は「オルゴール」「英二」の黒土三男。黒土は原作に惚れ込んで15年もの間、映画化を熱望、03年のTV版の脚本を経て、遂に監督として映画化を実現。
  • 監督・脚本:
    黒土三男
    原作:
    藤沢周平
    撮影:
    釘宮慎治
    音楽:
    岩代太郎
    出演:
    市川染五郎木村佳乃ふかわりょう今田耕司原田美枝子緒形拳小倉久寛、根本りつ子、利重剛大滝秀治柄本明佐津川愛美石田卓也
    製作国:
    2005年日本映画
    上映時間:
    2時間11分
    配給:
    東宝
  • 10月1日より日劇2ほか全国東宝系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2005「蝉しぐれ」製作委員会

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