サマリア : 新作映画評論

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サマリア

劇場公開日 2005年3月26日
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サマリア 3月26日より恵比寿ガーデンシネマにてロードショー

だからギドク監督の作品はこうも切ないのだ

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あぁ、切ない……。韓国の鬼才キム・ギドクが紡ぎ出す物語は、こうも人の心をかき乱すのか。映画「サマリア」は、女子高生による援助交際がきっかけで始まる愛と憎悪の物語。監督が一貫して描いてきた、韓国社会の暗部に生きる人たちが主人公だ。だが監督は彼らに制裁を加えるようなことはしない。批判の対象はむしろ、地位や名誉のある人たち。その征伐の仕方が、ギドク監督らしい味付けで賛否両論を醸し出してしまうのだが。

本作品でも後半が、監督の本領発揮どころ。娘のヨジン(クァク・チミン)が援交をしていることを知った親父が、次々と男たちに復讐を仕掛けていく。ある時は心理的に、またある時は直接、暴力で。道徳的に許されることではないのだが、親父の過激な行動の源には、娘を思う深い愛情と、憎みきれない怒りのやり場を、どこへ向けたらいいのかという複雑な心情があることを、私たちは感じている。人を思いやる気持ちが溢れ過ぎて、いつも空回り。だからギドク監督の作品は、こうも切ないのだ。

とはいえ、すでに新作「3-Iron」の方を見てしまった筆者にとって、「サマリア」は脚本や編集に多少、不満が残る。監督の成長過程を楽しむような気持ちで本作品を見て頂きたい。

中山治美

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ABOUT THE MOVIE

  • サマリア 画像1
  • サマリア
  • 「春夏秋冬そして春」のキム・ギドク監督が援助交際をモチーフに10代の少女2人の心の交流を描き、04年ベルリン映画祭銀熊賞を受賞。女子高生ヨジンは、親友チェヨンが援助交際をするのに抵抗を感じながらも見張り役になっていた。が、ある日、警官の取締りを逃れようとしたチェヨンが窓から飛び降りて死亡。ショックを受けたヨジンは、罪をあがなうために、チェヨンの援助交際相手たちを訪ねてお金を返して回ろうとする。
  • 監督・脚本:
    キム・ギドク
    撮影:
    ソン・サンジェ
    美術:
    キム・ギドク
    編集:
    キム・ギドク
    出演:
    クァク・チミン、ソ・ミンジョン、イ・オル
    製作国:
    2004年韓国映画
    上映時間:
    1時間35分
    配給:
    東芝エンタテインメント
  • 3月26日より恵比寿ガーデンシネマにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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