ムーンライト・マイル : 新作映画評論

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ムーンライト・マイル

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ムーンライト・マイル

ムーンライト・マイル

6月下旬、みゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショー

脚本をきっちり機能させる役者の演技が、絶妙

画像

愛する人を失ったとき、人はどうやってそれを乗り越えていけばいいのか。悲痛なテーマだけに重いものを想像しがちだが、ここでは息詰まるような空気は長く続かない。婚約者を亡くした青年と、婚約者の両親。その微妙な関係、欠点丸出しなのに愛すべきキャラクターを見つめる視点には、ユーモアとやさしさがたっぷり。普通の人々の「心の機微」を豊かに感じさせてくれる佳作になっている。

とにかく脚本をきっちり機能させる役者の演技が、絶妙。特に、主役のジェイク・ギレンホール。彼が演じるのは他人の痛みを引き受け、それゆえに途方に暮れるキャラクター。トビー・マグワイアと顔も資質も似ているが、不器用な繊細さがハマって、複雑な心理が手に取るようにわかる! その演技をバックアップするのが、70年代ポップスの力。

そして婚約者の両親を演じるダスティン・ホフマン(「卒業」とあえて同じ名のベン役)と、スーザン・サランドン。特にサランドンの説得力、ギレンホールとの化学反応は素晴らしいのひとこと。わざとらしい弔問客の慰めにムカつく、辛辣で率直な役柄には、「真実」が満ち満ちている。普通なら鼻白むようなセリフもぴたりと決まり、惚れ惚れなのだ。

(若林ゆり)

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ABOUT THE MOVIE

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  • ムーンライト・マイル
  • 70年代初頭の米マサチューセッツ州。結婚直前に婚約者が急死したジョー。娘を失った婚約者の両親は、ジョーに自分たちと同居することを勧める。しかしジョーには悩みがあった。実は死の直前に彼女との婚約は破棄されていたのだ。監督は「シティ・オブ・エンジェル」のブラッド・シルバーリング。監督自身、89年に恋人の女優レベッカ・シェーファーをストーカーによる銃撃によって失うという経験を持つ。原題はローリング・ストーンズの曲名から。
  • 原題:
    Moonlight Mile
    監督・脚本:
    ブラッド・シルバーリング
    撮影:
    フェドン・パパマイケル
    出演:
    ジェイク・ギレンホールダスティン・ホフマンスーザン・サランドン
    製作国:
    2002年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間56分
    配給:
    ギャガ・ヒューマックス
  • オフィシャルサイト

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