リンダリンダリンダ : 新作映画評論

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新作映画評論

リンダリンダリンダ リンダリンダリンダ 7月23日よりシネセゾン渋谷ほかにてロードショー

もうひとつの不思議の国のアリス

画像(C) 「リンダリンダリンダ」パートナーズ

文化祭前日なのに空中分解寸前の危機にあった女子高校生バンド。この際、時間もないのでブルーハーツのコピーを即席でやろう、ということになり、“ボーカルやらない?”とたまたまその場に通りかかかった韓国からの留学生ソンを強引にスカウトして、いざ、本番に向けて徹夜練習の日々が続く……。

バンド仲間と出会うまで少し寂しげだった少女ソンを演じるペ・ドゥナは、この素晴らしい映画のなかで「不思議の国のアリス」のような存在になる。あまり日本語を話せない上、生活習慣や文化も微妙に異なる場所にいきなり迷い込んでしまった存在。だけどアリス同様、ソンは日本という不思議の国に対して好奇心旺盛だし、自ら進んでそこでの冒険を楽しもうとする。むろん、そうしたソンの置かれた状況は、日本映画初主演となる本作の撮影現場でのドゥナ自身のそれと明らかに重なりあい、彼女のキャスティングが山下敦弘監督に圧倒的勝利を呼び込ぶ。不思議の国のアリスとの出会いによって他のバンドメンバーや撮影スタッフも不思議と活気づけられ、クライマックスのライブシーンへ突き進むのだ……。

蛇足ながら、ブルーハーツが好きになれない僕にとって、ライブでその前に演奏された奥田民生やはっぴいえんどの曲が思いがけない悦びだったと付け加えておこう。

北小路隆志

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ABOUT THE MOVIE

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  • リンダリンダリンダ
  • とある地方都市の女子高校生たちの高校生活最後の夏を描く青春群像劇。バンドからギタリストが脱け、3日後に迫る文化祭で何を演奏するか困った響子、恵、望の3人は、オリジナル曲を断念。ブルーハーツのコピーをすることに決めて、韓国人留学生ソンをバンドに引き入れて練習を開始するが……。監督は「ばかのハコ船」「リアリズムの宿」の山下敦弘。音楽は元スマッシング・パンプキンズのジェームズ・イハが担当。
  • 監督:
    山下敦弘
    脚本:
    向井康介、宮下和雅子、山下敦弘
    撮影:
    池内義浩
    音楽:
    ジェームズ・イハ
    主題歌:
    ザ・ブルーハーツ
    出演:
    ペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織、三村恭代、湯川潮音、山崎優子、甲本雅裕、松山ケンイチ、小出恵介、りりィ
    製作国:
    2005年日本映画
    上映時間:
    1時間54分
    配給:
    ビターズ・エンド
  • 7月23日よりシネセゾン渋谷ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)「リンダリンダリンダ」パートナーズ

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