ライフ・イズ・ミラクル : 新作映画評論

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ライフ・イズ・ミラクル

劇場公開日 2005年7月16日
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ライフ・イズ・ミラクル 7月16日よりシネスイッチ銀座ほかにてロードショー

境界のない自然は動物に結びつく

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ユーゴスラビア崩壊を背景にしたこのクストリッツアの新作が、「アンダーグラウンド」に比べて楽観的な印象を与えるのは、セルビアとの国境に近いボスニアの山間の村を舞台に、政治や野心や愛国心とは無縁の平凡な男を主人公にした物語を描いているからだろう。そんな男の物語を際立たせていくのは、クストリッツア作品には欠かせない乗り物や動物たちだ。

セルビア人のルカは、鉄道を引くために妻子と村にやって来た。彼が熱中する鉄道模型の世界は、やがて目の前の現実になるはずだったが、戦争がそれを奪う。線路を行き交うのは、戦車を運ぶ車両や武器を売る闇商人だ。それはルカが作ろうとした鉄道ではないが、彼自身も鉄道模型の世界に本当に何を求めていたのか、わかっていたわけではないだろう。

それが明確になるのは、彼がムスリム人の看護士サバーハと出会い、恋に落ちてからだ。彼らのベッドは乗り物となって空に舞う。そして、「アンダーグラウンド」の地下育ちの新郎新婦のように、境界のない自然に目覚める。その自然は動物とも結びつく。この映画で、戦争が起こることを予告するのはクマであり、ルカの守護天使となるのは、失恋の涙を流し、線路に立ちはだかるロバなのである。

大場正明

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ABOUT THE MOVIE

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  • ライフ・イズ・ミラクル
  • 「黒猫・白猫」「アンダーグラウンド」でヨーロッパの映画賞を席巻、本年度カンヌ映画祭の審査委員長を務めたエミール・クストリッツア監督が、祖国旧ユーゴスラビアの歴史を背景に、実話を基に描いたラブ・ストーリー。ボスニアの小さな村の鉄道技師ルカは、妻とサッカー選手を夢見る息子と平穏な日々を送っていたが、紛争勃発で激変。妻は去り、息子は徴兵されて一人暮らしになったルカは、ムスリム人の女性サバーハに出会う。
  • 原題:
    La Vie Est Un Miracle!
    監督:
    エミール・クストリッツア
    脚本:
    エミール・クストリッツア、ランコ・ボジッチ
    製作:
    エミール・クストリッツァ、マヤ・クストリッツァ、アラン・サルド
    撮影:
    ミシェル・アマチュー
    音楽:
    エミール・クストリッツア、デヤン・スパラバロ
    出演:
    スラブコ・スティマチナターシャ・ソラックブク・コスティッチ
    製作国:
    2004年セルビア・フランス合作映画
    上映時間:
    2時間34分
    配給:
    ギャガ・コミュニケーションズ
  • 7月16日よりシネスイッチ銀座ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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