フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い : 新作映画評論

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新作映画評論

フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い 11月19日より日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にてロードショー

ヒップホップ世代はヒッピー世代の意志を継ぐ

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60~70年代のヒッピー文化と80年代に勃興したヒップホップ文化は、スタイルこそ違え(ともにビートニクの流れにあることからみても)意外と共通項があるように思う。……ってなこととは無関係にみえる本作だが、実はふたつの文化の精神的な継続性を強く感じさせる物語になっているのが面白い。

いかにも本作は、人種の異なる養子の兄弟4人が陰謀によって殺された養母の復讐に立ち上がるというアクション篇だ。ところでこの養母(フィオラ・フラナガンがいい味出してる)、多くの孤児を救った街の良心という設定だが、貸金庫にウッドストックの半券を大事に保管しているような元ヒッピー。つまり彼女は、あの時代の理想=博愛主義の具現者であり、4人の“兄弟”の親密さも、この理想のもとに築かれているのだ。

そして彼女を葬るのは、労働者を搾取する闇の権力と組合の裏切り者、そして汚職警官。まさしくカウンター・カルチャーの敵そのものである。これに牙を剥くことでヒップホップ世代はヒッピー世代の意志を継ぐという、もと社会派(笑)シングルトン監督らしい反骨ではないか。あるいはまた、理由なき暴力性と拝金主義のイメージに傾きがちな現在のヒップホップを元の姿に戻そうとする、オールド・スクール世代の叫びでもあるだろう。

ミルクマン斉藤

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ABOUT THE MOVIE

  • フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い 画像1
  • フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い
  • 養母を殺害された義理の兄弟たち4人が復讐を誓い、その犯人を探し出していく。監督は「シャフト」「ワイルド・スピードX2」のジョン・シングルトン。肌の色が違う4人兄弟を演じるのは「猿の惑星」のマーク・ウォールバーグ、「ワイルド・スピードX2」のタイリース、人気ユニットアウトキャストのアンドレ3000、「プライド/栄光への絆」のギャレット・ヘドランド。サントラはマービン・ゲイらのモータウン音楽が満載。
  • 原題:
    Four Brothers
    監督:
    ジョン・シングルトン
    脚本:
    デビッド・エリオット、ポール・ラベット
    製作:
    ロレンツォ・ディボナベンチュラ
    撮影:
    ピーター・メンジース・Jr.
    音楽:
    デビッド・アーノルド
    出演:
    マーク・ウォールバーグ、タイリース・ギブソン、アンドレ・ベンジャミン、ギャレット・ヘドランド、テレンス・ハワード、ジョシュ・チャールズ、ソフィア・ベルガラ、フィオヌラ・フラナガン、キウェテル・イジョフォー
    製作国:
    2005年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間48分
    配給:
    UIP
  • 11月19日より日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い

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