シティ・オブ・ゴッド : 新作映画評論

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シティ・オブ・ゴッド シティ・オブ・ゴッド

シティ・オブ・ゴッド

6月28日より、ヴァージンシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー

本能的なカメラワークが獰猛なエモーションをむき出しにする

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リオデジャネイロ郊外にあるスラム街“シティ・オブ・ゴッド(神の街)”の流血の歴史を暴く快作だ。実話というから驚く。メキシコ時代のルイス・ブニュエルの傑作「忘れられた人々」同様に、少年たちの困窮と非行を描いた愛らしい作品であると同時に、マーティン・スコセッシの「グッドフェローズ」に語り口もそっくりで、カメラマン志望の少年ブスカベ(彼が主人公だ)の目を通して、ギャング団の大物にのしあがっていく少年リトル・ゼの“ナチュラル・ボーン・キラー”なさまを冷ややかに見つめていく年代記だ。

フェルナンド・メイレレス監督の演出は実に周到で、年代毎に特色が出ている。牧歌的な60年代はセピア調の固定カメラで、ドラッグが蔓延した70年代は享楽的なカラフルな世界になり、80年代は深作欣二ばりに息せき切った手持ちカメラで、色彩感を失った灰色になる。スーパー16による本能的なカメラワークと斬新なフレーミングが、獰猛なエモーションをむき出しにするのだ。ブラジルのまばゆい陽光と小気味いいテンポで挿入される音楽(ルーツ・サンバからブラジリアン・ポップスまで)が、胸かきむしる現実をキラキラと浮き上がらせるのだから見事である。

この映画の少年たちが持つ拳銃は、過去のどんな映画よりも一触即発で、コワイ。

(佐藤睦雄)

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ABOUT THE MOVIE

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  • シティ・オブ・ゴッド
  • 原作は、初めてスラムの住民の視点からスラムの現実を描いた小説としてブラジルでベストセラーになった、パウロ・リンスの同名小説。これが第3作となる監督フェルナンド・メイレレスは、55年、ブラジル生まれ。主要登場人物60人、脇役150人、エキストラ2000人の群像劇で、60年代後半から80年代までのある街の変貌を描く。実際の街でロケ、主要人物のほとんどは、舞台となった街の近隣に住むアマチュア俳優たちが演じている。
  • 原題:
    City of God
    監督:
    フェルナンド・メイレレス
    共同監督:カチア・ルンヂ
    出演:
    アレシャンドレ・ロドリゲス、レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ、セウ・ジョルジ
    2002年ブラジル映画/2時間10分
    配給:
    アスミック・エース
  • オフィシャルサイト

シティ・オブ・ゴッド

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