血と骨 : 新作映画評論

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血と骨

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血と骨

血と骨

11月6日より、丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にてロードショー

崔洋一監督が壮絶な生を描く入魂作、なのだが……

画像(C)「血と骨」製作委員会

“入魂”そんな言葉が似合う崔洋一監督の力作である。題材は、“性と暴力”によって混乱の時代を生き抜いた在日朝鮮人の壮絶な生き様。主人公を演じるのはビートたけし。鈴木京香やオダギリジョーなど、豪華キャストも集まった。だが、ちょっと力が入り過ぎてしまったようだ。肉親にも容赦なく暴力を振るい、腐らせた豚の生肉をかっ食らうという金俊平の強烈なキャラクター描写に力が入り、「なぜ彼は暴力を振るうのか?」「なぜ彼は、“わしの骨だ”という息子を執拗なまでに欲するのか?」など、凶暴性のウラにある彼の孤独や愛し方を知らない不器用さまでは描き切れなかった。

もともと原作は上・下2巻に渡る大作である。戦前・戦後という混とんとした日本の背景を描きつつ、1本の映画に収めるには無理がある。せめて登場人物を減らせばよかったのだろうが、減らすどころか下手に知名度のある俳優を起用したばかりに、それぞれの見せ場を作るなど気を遣ってしまったのだろう。そのため、個々の人物像が中途半端になってしまった。どうせなら、「キル・ビル」方式に前編・後編に分けて、その分みっちり濃厚に作れなかったか。力のある監督&キャスト&原作の、夢の競演だっただけに悔やまれる。

(中山治美)

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ABOUT THE MOVIE

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  • 血と骨
  • 自身の父親をモデルに描いた梁石日の同名小説を「月はどっちに出ている」「クイール」の崔洋一監督が映画化。1920年代、一旗揚げようと済州島から大阪にやってきた金俊平は、カマボコ工場を興し、高利貸しとなってたくましく生き抜いていくが、彼の強烈な生きざまは、家族や周囲の人間たちを思わぬ事態に巻き込んでいく。金俊平役にビートたけし、その妻役で鈴木京香、息子と名乗る男役でオダギリジョーらが出演。
  • 監督:
    崔洋一
    原作:
    梁石日
    共同脚本:
    崔洋一
    共同脚本:
    鄭義信
    出演:
    ビートたけし鈴木京香オダギリジョー
    製作国:
    2004年日本映画
    上映時間:
    2時間24分
    配給:
    松竹、ザナドゥー
  • オフィシャルサイト

(C)「血と骨」製作委員会

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