ブラウン・バニー : 新作映画評論

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ブラウン・バニー

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ブラウン・バニー

ブラウン・バニー

11月22日より、シネマライズほかにてロードショー

ギャロは逆説的なコントロール・フリークなのだ

Photograph by Vincent GalloPhotograph by Vincent Gallo

「バッファロー'66」がアメリカで公開された時、ギャロはあるインタビューで自分のことを‘コントロール・フリーク’というように表現していた。「ブラウン・バニー」は、そんなギャロが、製作、監督、脚本、主演、撮影、編集、美術などを手がけた作品だが、彼のコントロールへのこだわりは、作家としての完全主義だけを意味しているわけではない。

「バッファロー'66」の主人公は、娘を拉致しようとしているのに、フロントガラスの汚れを取らずにはいられないし、自宅の寝室から仲間に電話した後で、ベッドカバーにできた皺を直さずにはいられない。筆者がインタビューしたときギャロは、「主人公の行動はまるで精神病者だが、それは同時に自分をコントロールする行為でもある」と語っていた。

ギャロは、コントロールしがたい屈折や衝動に深く囚われているため、コントロールすることに執着し、「ブラウン・バニー」が物語るように、コントロールしようとすればするほど、それが不可能な内面が浮き彫りになる。そういう意味でのコントロール・フリークであるからこそ彼は、ナルシズムに陥る瀬戸際で踏みとどまり、人間の弱さ、脆さ、惨めさ、痛みを赤裸々に描きだすことができるのだ。

(大場正明)

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ABOUT THE MOVIE

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  • ブラウン・バニー
  • 250ccクラスのバイクレーサー、バドは、東海岸でのレースを終え、次のレースが開催されるカリフォルニアへと移動中。その道中でさまざまな人々に出会うが、彼の心は愛していながら別れてしまったかつての恋人デイジーへの思いで溢れていた。ヴィンセント・ギャロが脚本、撮影も含めてほとんどすべてを担当、03年のカンヌ国際映画祭に出品されて激しい論争を巻き起こした話題作。カンヌ版、全米公開版とは編集が違う日本版。
  • 原題:
    The Brown Bunny
    監督・脚本・製作:
    ビンセント・ギャロ
    撮影:
    ビンセント・ギャロ
    編集:
    ビンセント・ギャロ
    出演:
    クロエ・セビニー、シェリル・ティーグス
    製作国:
    2003年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間30分
    配給:
    キネティック
  • オフィシャルサイト

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