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扱っている題材は男と男のラブストーリー。
それも1960年代のアメリカの片田舎なので、恐らく今よりも世間の風当たりは強い時代です。
夏の間、山奥でひつじの世話の仕事をすることになった主人公たち。
大自然に2人だけでの生活の中、それは酔って寝てしまった夜の出来事でした。
酒のせいなのか、刑務所の中と同じような理屈なのか
残念ながら僕にはその心境は全くもって理解不能(正直その描写には若干ひき気味…)でしたが、
とにかくそれが始まりです。
この2人の場合は劇中の「俺はカマじゃない」という台詞からも
今で言うトランスジェンダー(性同一性障害)とは違うようです。
のちに結婚して子供も生まれますし。
それでもお互い結婚生活を続けながら長きに渡って関係が続く2人。
お互いを特別に思い、たまに会って同じ時を過ごし、浮気には猛烈に嫉妬。
個人としての反応から伝わってくるのは男女の恋愛となんら変わらない切ない気持ち。
2人が同じ画面に収まってさえいなければ誰しもが普通に感情移入できると思います。
ただし、やはり表向きは家族を持ち真っ当な生活を送っている2人。
夫として、父として、男としての葛藤と、60年代の保守的な世間の壁がそこに加わってくるわけです。
つらい…。
そういえば昔、男女の間で友情の話題が上ったときにその感覚の違いを感じた事があります。
この年になると親友と呼べる友達はほんの一握りですが、
共通の時間を過ごし、たくさんの思い出を共有しているその仲間が本当に困っている時は
なんとかして力になってやりたいと思うものです。
これは家族とも恋人とも違う一種独特な感覚(男性なら分かってもらえるはず)。
個人的な見解ですが、この2人は生まれ持っての同性愛者ではないはずですので
たまたまあの山での一夜に事故(?)が起きたことで歪んでしまいましたが、
あれさえなければ本当は一生の親友になって男同士で酒を酌み交わしていたのではないでしょうか。
友情と愛情というのは紙一重なのかも知れないですね。
切ないストーリーもさることながら、アメリカの大自然の景色の素晴らしさもこの作品の魅力の一つ。
作品全体としては文句なく☆☆☆☆☆です。
※他サイトより転載(投稿日:2008/03/14)

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やれ“ホモ映画”だの“ゲイの映画”だのと騒がしかったですが、そこはそれアン・リー監督に、アジア人初の“アカデミー監督賞”をもたらしたほどの映画です。果たして如何ほどのモノでございましたでしょうか?
いやあ、確かにこれは“ラブ・ストーリー”ですよ。しかも最近では珍しいくらいに、純粋な部類のお話(まあ、時代設定が少々昔ですけど)です。ただ対象が“異性”ではなく、“同性”なのですね。で、結論から申し上げますと、吾輩はやはり少々感情移入できませんでした。いや、決して悪い話じゃないんですよ。でもちょっとリアルなシーンもありましたし、何よりも“そこ”へ行き着いてしまうまでのストーリーが、若干説得力に欠ける(言い換えると少々ヨワイ!)かな?と感じられた(そう、『何でそうなる?!』みたいな…)モンですから…。
それよりも、ジャックが初めてスクリーンに登場したときの、手や腰の仕草そしてニヤけた顔を見て、吾輩思わず『うわ、コイツやる気満々やがな!!(笑)』と心の中で叫んじゃいましたし、『そんなアッサリ奥さんに見られたらアカンがな!』とか、『何でそんな下手な嘘をつくねんな?!』と思わずツッこまずにはいられない、この“ゲイ”カップル(特にイニス)の、お間抜けさに毒気を抜かれたっていうのも、多分に影響しているとは思うのですが(笑)。
ただ、この映画がアカデミー賞を獲れなかったのは、正解だったような気がします。ゲイの映画と言う以前に、映画としてパンチに欠けている気がしますから。まあ、佳作であるとは思いますが…。

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