バッド・エデュケーション : 新作映画評論

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バッド・エデュケーション

4月9日より、テアトルタイムズスクエアほかにてロードショー

前2作の“感動”を期待した観客が発熱しそう

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映画に匂いなどあるはずもないが、画面から濃厚な香りを発散させるのがアルモドバル映画だ。ことにこの新作は、構想10余年、半自伝的作品とあって熟しに熟し、毒素にも似た刺激臭を放つ。「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」と前2作でオスカー2冠を達成、すっかり巨匠化したアルモドバルだが、元はといえば悪趣味チックな映画オタク。本作にはその要素が自身のゲイ性と共に練り込まれ、前2作の“感動”を期待した観客が発熱しそうな強烈さだ。

神学校の寄宿舎で“親友以上”の関係にあったエンリケとイグナシオ。長じて映画監督になったエンリケの元に、ある日、「イグナシオ」を名乗る美青年が1冊の脚本を持って現れる。果たして彼の狙いとは? 過去と現在、虚構(映画)と現実がミステリアスに交錯し、「悪い教育」の実態と、さらなる謎が封を解かれる……。

これは「悪い教育」、即ち聖職者の欺瞞を告発する映画ではない。むしろ、少年を純粋に愛しながらも性的虐待を加えたり、神も愛も失わざるを得ない人間の愚かさや悲しみを見つめている。グラマラスな女装も登場する極彩色の下地には、神父の服と同じノワールが透けて見える。

(田畑裕美)

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  • バッド・エデュケーション
  • 80年のマドリード。若き人気映画監督エンリケの元に、イグナシオと名乗る青年が映画の脚本を持って現れる。その脚本には、彼らが親友だった少年の頃、寄宿舎で起こったある悲劇が描かれていた。アルモドバル監督が10年以上も企画を温めてきた半自叙伝的物語を、「モーターサイクル・ダイアリーズ」でブレイクしたガエル・ガルシア・ベルナルの主演で映画化。ベルナルが極彩色の衣装でドラッグクイーンぶりも披露。
  • 原題:
    LA MALA EDUCATION
    監督・脚本:
    ペドロ・アルモドバル
    撮影:
    ホセ・ルイス・アルカイネ
    出演:
    ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルチネス、ハビエル・カマラ
    製作国:
    2004年スペイン映画
    上映時間:
    1時間45分
    配給:
    ギャガ・コミュニケーションズ
  • オフィシャルサイト

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