アメリカン・スプレンダーのレビュー・感想・評価
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おもしろかった! 実在のおっさんのかなり赤裸々な人生。 初めはちょ...
おもしろかった!
実在のおっさんのかなり赤裸々な人生。
初めはちょこちょこした小細工を楽しんで見てたけど、だんだんと人物やセリフのほうに引き込まれる。
気が滅入ってきそうなキャラばかりなんだけど、そのスレスレのところで気持ち良くなる感じ。
何が楽しくて生きてるんだろ?と思うような、いろいろとダメで残念に思える人たちのことを見る目が変わるね。
そしてダメで残念な自分のことも、受け入れられる気がした。
設定は確かに面白い。自分と周囲の人間をおもしろ可笑しく描いた4コ...
設定は確かに面白い。自分と周囲の人間をおもしろ可笑しく描いた4コマ漫画のようなコミック。面白さの本質はアットホームな連続テレビドラマさながらなのだ。お宝レコードやコミックを集めているオタクぶりも、憎めない人柄を打ち出して、個人的にはすごく好感が持てるのである。映像の中にコミックを巧みに挿入して、下手なアニメよりも効果が高かった。
日本においては「実際にあった話」などの4コマ漫画が流行った時代もあり、それほど目新しいことではないのだが、アメリカン・スプレンダーが社会現象となりTV番組の準レギュラーとして活躍するアメリカの土壌も日米文化の差が感じられて勉強になるかもしれない。
しかし、途中まではドラマ性が高かった作品なのに、終盤にきて、一気にドキュメンタリータッチとなってしまったのは、映画としては失速感を生んでしまい、残念でしょうがない。
かっこよくはない、でも映画も演出も斬新
コミック「アメリカン・スプレンダー」の原作者の半生を映画化したもの。コミックも主人公を知らなくても、映画として十分に魅力的。主人公ハービーや妻のジョイス、個性的な同僚を俳優たちが本物ソックリに熱演し、時に本物のハービーが登場するユニークで変幻自在な演出には脱帽。こういう映画にありがちな、楽しいのは制作サイドだけなんっていう安っぽい映画でもない。
こんな風変わりな登場人物たちを主人公にした映画が2003年にアップされたことも、アメリカに起きたあれやこれやを考えるとさらに驚き。
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