赤い橋の下のぬるい水 : 新作映画評論

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新作映画評論

赤い橋の下のぬるい水 赤い橋の下のぬるい水

赤い橋の下のぬるい水

11月3日より、丸の内シャンゼリゼほかにてロードショー

性的妄想の派手な爆発に虹がかかって目出たい

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リストラされた中年男の再起、というのは今や邦画の定番の1つ。そんな主題を、昔からスケベな映画を撮り続けてきた御大今村昌平が、艶笑譚(スケベさで笑える)ファンタジーへと大化けさせてしまった。監督当年75歳、彼の老人型性的妄想は能登半島の畔で派手に爆発(自爆?)するのだが、その様子に虹がかかって目出たい。分類不能の映画だ。

さて、爆発するのは水。今村映画の常連・清水美砂は和菓子職人で、いわゆる「溜まった」状態になると股間から水を大噴出させてしまう。俗にいう「淫水」なのだが、それが淫らさを超え「聖水」と映るのがミソ。その清水の家へ今村組のもう1人の常連・役所広司がリストラで尾羽打ち枯らして宝探しにくる。役所は、その清水の困った秘密に気づき性的に奉仕(水出しに協力)するうち、自己回復する。何というアルツな物語。相変らずテレた姿に色気と滑稽味のある役所がいい。

清水の二階の部屋からあふれる水が水路を伝う。水が川に入ると、魚が大喜びする。ここでは女と目出たさと水が同じなのだ。その水のぬるい感じと、映画全体の配色のぬるさが柔らかく照り合う。かつての今村のエネルギッシュな作風ではこんな感じはなかった。

(阿部嘉昭)

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ABOUT THE MOVIE

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  • 赤い橋の下のぬるい水
  • リストラされ妻にも愛想をつかれた笹野は、ある港町にたどりつく。その町の橋のたもとで祖母とふたり和菓子をつくってひっそりと暮らすサエコには「秘密」があった。それは、男性と性的に交わらないと体内に大量の「ぬるい水」がたまり、官能の極みに達するとそれが大量に溢れ出すことだった。 原作は辺見庸の同名短編小説。監督は「楢山節考」(83)、「うなぎ」(97)で2度のカンヌ映画祭パルムドール受賞の今村昌平。
  • 監督:
    今村昌平
    原作:
    辺見庸
    共同脚本:
    今村昌平
    出演:
    役所広司、清水美砂、中村嘉葎雄、夏八木勲、北村和夫、倍賞美津子
    製作国:
    2001年日本映画
    上映時間:
    1時間59分
    配給:
    日活
  • オフィシャルサイト

赤い橋の下のぬるい水

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