名もなきアフリカの地で : 新作映画評論

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名もなきアフリカの地で 名もなきアフリカの地で

名もなきアフリカの地で

8月9日より、シネスイッチ銀座ほかにてロードショー

ただボーッと悠然とした大地と時の流れに浸っていればいい

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ナチスによる迫害を恐れて、あるユダヤ人家族がドイツからケニアに脱出。父親がまず単独で渡航して農場での仕事を得て、後で妻と幼い娘を迎えるが、ブルジョワ生活に慣れ親しんだ妻は新しい住環境に不満だらけなのに対し、引っ込み思案の性格だった少女の方は、むしろ大自然に囲まれた生活に自らを解放し、現地の生活習慣にとけ込んでいく……。

そんなわけで、原作者の自伝に基づく、感動の大河ロマンといった作品なんだけど、僕のようなヒネくれた性格の観客としては、むしろそうした図式に対する先入観からかえって身構えちゃうところがあって、簡単にいうと、泣ける要素が満載であることが容易に予測できる映画であるがゆえに、むしろ簡単に泣かされてたまるか……とがんばってしまうわけだ。

ところが、本作は意外にサラリとした演出というか、泣かせてみせるといった意気込みをむしろ蒸発させ、ただボーッと悠然とした大地と時の流れに浸っていればいい……といった作りになってる。アフリカや「女性」を過剰に美化することもないし、強いていえば欠点がどこにも見当たらないことが唯一の欠点といったところか。若手女性監督カロリーヌ・リンクの成熟ぶりに称賛の拍手を送りたい。

(北小路隆志)

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ABOUT THE MOVIE

  • 名もなきアフリカの地で 画像 [拡大画像]
  • 名もなきアフリカの地で
  • 第2次世界大戦下、ナチスから逃れるため祖国ドイツから、アフリカへ渡ったユダヤ人一家。その幼い娘レギーナは、料理人である現地民オウアや、周囲の子どもたちとの交流の中で、たくましく成長していくが、彼女の両親には複雑な思いがあった。監督は聴覚に障害を持つ両親と暮らす少女を描く「ビヨンド・サイレンス」の女流監督カロリーヌ・リンク。長期ロケを敢行してアフリカの大地のさまざまな顔を映し出す。
  • 原題:
    Nowhere in Africa
    監督・脚本:
    カロリーヌ・リンク
    音楽:
    ニキ・ライザー
    出演:
    レア・クルカ、カロリーネ・エケルツ、メラーブ・ニニッゼ
    製作国:
    2001年ドイツ映画
    上映時間:
    2時間21分
    配給:
    ギャガ・コミュニケーションズ
  • オフィシャルサイト

名もなきアフリカの地で

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