アバウト・ア・ボーイ : 新作映画評論

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アバウト・ア・ボーイ アバウト・ア・ボーイ 9月14日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー

モラトリアムな30代の胸をチクリ!

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「人間はみな孤島。でもって、僕はイビサ島だ!」と絶叫する38歳の無責任男ウィルが、悩める12歳のマーカスとの交流を経て、「人生に欠けていたもの」に気づく姿を描く物語。

ふたりの出会いが出色。ベジタリアンの母親が焼いた石のように堅いパンで池の鴨を殺したマーカスをウィルがかばうのだ。「こんなことあり?」とツッコミ入れたくなる瞬間だが、ダメンズなウィルの優しさに気づくマーカス。大人になり切れない38歳と、人生を達観する12歳が奇妙な絆で結ばれていく過程は、「マイ・フェア・レディ」的(恋愛パートはのぞく)でもある。ギークなマーカスに流行の靴を買ってあげ、ラップを教えるウィル。ウィルの恋を応援するマーカス。友情とも父子愛ともつかぬ二人の関係、そして彼らを取り巻く人々の行動を監督のウェイツ兄弟は皮肉を効かせたユーモアたっぷりに描き出している。おかしさと切なさが混在する味わいに、ついついホロリとさせられた。

「大人になるってつらい」とよく聞くけれど、大人の基準って何? 経済的に自立していて、社会的責任を果たしていて、地域に貢献して……。ダメ、これ以上は思いつかない。誰か教えて! というモラトリアムな30代は胸がチクリとするはずだ。

山縣みどり

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ABOUT THE MOVIE

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  • アバウト・ア・ボーイ
  • 親の遺産で暮らす38歳無職の独身男ウィルの苦手なものは「責任」。が、情緒不安定の母親と2人暮らしのイジメられっ子、12歳のマーカスと出会い、人生観が変わっていく。「アメリカン・パイ」のポール&クリス・ワイツ監督が「ハイ・フィデリティ」のニック・ホーンビィの同名小説を映画化。「ブリジット・ジョーンズの日記」の製作プロ、ワーキング・タイトルとロバート・デ・ニーロの製作プロ、トライベッカが共同製作。
  • 原題:
    About a Boy
    監督:
    ポール・ワイツ、クリス・ワイツ
    脚本:
    ピーター・ヘッジズ、クリス・ワイツ、ポール・ワイツ
    原作:
    ニック・ホーンビィ
    撮影:
    レミ・アデファラシン
    音楽:
    ニック・ムーア
    出演:
    ヒュー・グラント、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト、トニ・コレット
    製作国:
    2002年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間42分
    配給:
    UIP
  • 9月14日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

アバウト・ア・ボーイ

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