25時 : 新作映画評論

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新作映画評論

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25時

1月24日より、恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー

アメリカの呪いから誰も逃れることができない

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80年代、過激な発言によって白人アメリカに真っ向から立ち向かったスパイク・リーの映画は、その一方で黒人アメリカの行き詰まりをも見つめている。いくら白人アメリカを攻撃したところでわれわれもまたその汚れた土地の上で暮らす他ないのだし、かつてそこで流されたはずの血はいずれわれわれの身にも降り注がれることになるだろう。その血まみれの身体を抱えてわれわれは生きていくしかないのだという、そんな不吉な予感と共にスパイク・リーの映画はある。

殴打される犬の悲鳴と共に始まる「25時」では、その予感が物語の最後で主人公たちの幻視となってスクリーンに現れる。殴打された犬を助けたドラッグディーラーである主人公が、ドラッグで汚れた手を清めるべく見知らぬ土地へと移り住み、一家を構え、子供を作り、子供たちが成長し、孫たちに囲まれ死んでいく、その幸福な余生が、麻薬売買で逮捕され刑務所へ向かう彼のありえたかもしれない未来として投射されるのだ。もちろんわれわれはそれがありえぬ未来だと知っている。だからこそその幸福な未来に貼り付いた汚れた血の翳りを、そこに見ることになるだろう。呪われたアメリカ。誰もその呪いから逃れることはできないのだと、この映画は告げる。

(樋口泰人)

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ABOUT THE MOVIE

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  • 25時
  • ニューヨークで生きるモンティは、今から24時間後に7年の刑期で収監される。刑務所で自分を待つ運命に怯え、服従か逃亡か、それとも自殺かと思い悩む彼は、残された時間をどう過ごすのか。同名原作小説を書いたデビッド・ベニオフが脚本を書き、「マルコムX」「サマー・オブ・サム」のスパイク・リーが監督。ジャズ・ミュージシャンとしても有名なテレンス・ブランチャードの音楽がゴールデン・グローブ賞にノミネート。
  • 原題:
    25th Hour
    監督:
    スパイク・リー
    脚本・原作:
    デビッド・ベニオフ
    出演:
    エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパー
    製作国:
    2002年アメリカ映画
    上映時間:
    2時間16分
    配給:
    アスミック・エース
  • オフィシャルサイト

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