Vフォー・ヴェンデッタ : 新作映画評論

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Vフォー・ヴェンデッタ Vフォー・ヴェンデッタ 4月22日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー

“9月11日を忘れるな”はいつか合言葉になるだろうか

画像(C)2006 Warner Bros. Entertainment Inc.

西暦2020年頃のイギリスを舞台に、謎の仮面の男“V”が、たった1人で極端なファシズム体制の転覆を目指す……といったストーリーが展開される。原作は80年代にイギリスで発表されたコミックだが、ウォシャウスキー兄弟が翻案を担当、製作もジョエル・シルバーと「マトリックス」のクリエイターたちの総結集が話題になった。まず古風な“仮面の義賊”に僕らがリアリティを感じるかが鍵を握るが、彼が立ち向かうファシズム国家にしても明らかにナチスの模倣。劇画なのだから……と言えばそれまでだが、“これを今やっていいの?”といった疑問もないではない。

想像するに、「マトリックス」であまりに複雑な革命の(不)可能性を問い続けたウォシャウスキー兄弟が、その反作用として権力と革命勢力の単純明快な対立とそこから生じるカタルシスを描いたもの……ということだろう。とはいえ、映画のラストでロンドンに打ち上がる巨大な“花火”はそれなりに衝撃だし、さらに60年代後半のロンドンで暴れ回った“怒れる若者たち”のテーマソングであるローリング・ストーンズの「ストリート・ファイティング・メン」をエンディングに流す念の入れよう。本作で革命勢力が掲げる“11月5日を忘れるな”という呼びかけが、数十年後に“9月11日を忘れるな”を合言葉に反体制派が結集する可能性を想像させるなど、様々な意味で同時多発テロ以降の世相を誠実に反映させた映画であることは確かだ。

北小路隆志

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ABOUT THE MOVIE

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  • Vフォー・ヴェンデッタ
  • 「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が大ファンである「フロム・ヘル」「ウォッチメン」の人気コミック作家、アラン・ムーアの同名コミックを映画化。17世紀の英国で、国会議事堂を爆破しようとした伝説の革命家ガイ・フォークス。彼の仮面を付けた謎の人物Vが、独裁主義国家となった近未来の英国政府の転覆を謀る。ナタリー・ポートマンが、Vに出会って真実の自分に気づくヒロイン役をスキンヘッドになって熱演。
  • 原題:
    V for Vendetta
    監督:
    ジェームズ・マクティーグ
    脚本:
    アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
    製作:
    ジョエル・シルバー、アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
    撮影:
    エイドリアン・ビドル
    音楽:
    ダリオ・マリアネッリ
    出演:
    ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィービング、スティーブン・レイ
    製作国:
    2006年アメリカ・ドイツ合作映画
    上映時間:
    2時間12分
    配給:
    ワーナー・ブラザース映画
  • 4月22日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2006 Warner Bros. Entertainment Inc.

Vフォー・ヴェンデッタ

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