タブロイド : 新作映画評論

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タブロイド

劇場公開日 2006年1月21日
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タブロイド 1月21日よりVIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズほかにてロードショー

サスペンスは、キャラクターの心の中にある

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怖い映画だ。目を背けたくなるような「真実」をあぶり出しながら、見る者をぐいぐいと引き込み、くぎ付けにしてしまう。そして、いつまでも後を引く衝撃。

マイアミを拠点とするドキュメンタリー番組の花形レポーター、マノロは、エクアドルの幼児連続殺人鬼を追うべく現地入り。そこで真相を追いながら、野心に足をすくわれ、思わぬ煉獄へと導かれるマノロ。あぶり出されるのは、真実をショーアップするのが当たり前になっているジャーナリズム、視聴者、ひいてはアメリカの、麻痺しきった倫理。そして善悪では決して割り切れない、人間という存在が内包する闇。

サスペンスは、キャラクターの心の中にある。恐ろしいのはマノロが、最初から真相のねつ造を意図していたわけではないということだ。野心家で矜持に満ちているが、理想を持ったロマンティストの一面もある彼が、悪魔の囁きと葛藤しながら突き進む道。一方で、鬼畜のような殺人犯にも人間的な一面があるという事実。埃っぽく荒んだエクアドルの風景が、キャラクターの心と重なり合う。マノロを演じたレグイザモの説得力。たった98分という時間の中でメディアへの警鐘を鳴らすのみならず、深い人間ドラマを構築した手腕には、舌を巻かされる。

若林ゆり

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ABOUT THE MOVIE

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  • タブロイド
  • 子供ばかりを狙う連続殺人鬼“モンスター”を追うTVの人気レポーター、マロノ。彼は「誰も知らないモンスターの情報を話す」という囚人ビニシオを取材し、その代償に彼が無罪であると主張する番組を作るという取引きをする。が、マロノはビニシオを取材する中で、ビニシオ自身がモンスターなのではないかと疑うようになる。製作は「天国の口、終りの楽園。」「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のアルフォンソ・キュアロン。
  • 原題:
    Cronicas
    監督・脚本:
    セバスチャン・コルデロ
    製作:
    アルフォンソ・キュアロン
    撮影:
    エンリケ・シャディアック
    音楽:
    アントニオ・ピント
    出演:
    ジョン・レグイザモレオノール・ワトリングダミアン・アルカザール
    製作国:
    2004年メキシコ映画
    上映時間:
    1時間38分
    配給:
    東北新社
  • 1月21日よりVIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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