映画のマッチポイントについての質問です。クリスが指輪を投げた時に手前に落ちました...

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映画

マッチポイント

劇場公開日 2005年8月19日
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映画のマッチポイントについての質問です。クリスが指輪を投げた時に手前に落ちましたが、最初のテニスのシーンでは手前に落ちると負けだったのに、なぜ手前に落ちて彼は犯罪をバレずにすんだのでしょうか。

質問日時: 2007/09/02 09:57:27

解決日時: 2007/09/03 07:55:42



【ネタばれあり】最初のテニスのシーンは、指輪のシーンで観客に、それが主人公にとっての命取りになると思わせるための仕掛けです。実際には、映画はその予告を裏切ることで、観客の思惑の外にでます。それはおそらく、主人公の「運」のよさを印象づけることが最大の目的ではないかと思います。念のためにいっておくと、主人公の愛人殺害計画は、一見周到にみえて穴だらけのものであり、そのことは、ウッディ・アレンの演出にも示されています。たとえば、アパートから逃げ出した主人公が道路で通行人とぶつかるシーンがありますが、あの通行人が主人公の顔を覚えていて、警察に証言すればそれだけで主人公は重要容疑者になります。アレンはわざわざ、「通行人とぶつかり、その通行人が慌てて立ち去っていくのを見送る」シーンを入れて、主人公の計画がどう破綻してもおかしくないという見せ方をしています。最初に殺す老婆の部屋に人が訪ねてきたのも、本当なら主人公にとって致命的なことですし、愛人が「主人公の予定した時間に帰ってこれないかもしれない」という演出をしたのもそのためです。さらにいえば、アパートの階段で愛人を待ち伏せているときに、偶然誰かが通りかかっても、主人公には大変なリスクになるはずです。しかし、それらがみんなうまくいくのは、主人公がただひたすら「運」がよいためです。テニスボールのシーンと指輪のシーンは、そのような伏線の最たるものでしょう。ただし、映画の最初の方ではどんな性格なのかつかみにくい主人公は、実は小心者にすぎないことが次第にわかってきます。「運」よく犯罪は成功しましたが、彼は、幽霊を夢にみるほどの「罪」の意識を抱えてしまっています。ラストの主人公の顔色が冴えないのは、逮捕はされなくても、小心者である彼は「罪」の意識からは逃れられないことを示しています。「運のよさ」を描きながらも、それでも逃げられないもの、免れられないものがあるということが、この映画のテーマではないか? わたしはそう思いました。

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