劇場公開日 2005年8月27日

ランド・オブ・ザ・デッド : 映画評論・批評

2005年8月23日更新

2005年8月27日よりみゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショー

ロメロ監督の20年振りのゾンビ映画は観客を挑発する!

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1968年は、メジャー系の「2001年宇宙の旅」「猿の惑星」「バーバレラ」とともに、インディーズでロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生」が公開された画期的な年として知られ、中でも流星雨の放射線によって死者が甦るというSF設定でゾンビ伝説を再生させたロメロ作品が、もっともカルト的な影響をホラー映画に与えたのはご存知の通り。

そのロメロ監督が「死霊のえじき」から20年振りに復活させた“ゾンビ”シリーズの最新作は、本命ならではの新機軸が光る。

ゾンビよけの高圧電流鉄柵を張り巡らせ、籠城して生き延びた人間たち。そこは、デニス・ホッパー扮する権力者のもと、水夫たちの酒池肉林天国を意味する“フィドラーズ・グリーン”なる高層ビルに住む一部富裕層と、それ以外の貧民に二分されている。だがやがて、食料や備品の調達に出ている人間たちの傍若無人ぶりに怒りを感じ、過去の日常行動を繰り返すうちに知性の光を得た“進化”したゾンビたちの反撃がはじまる!

恐怖のエンターテナーぶりを発揮しながらも、9・11以降の現実を突き、観客よゾンビになれ!と挑発するロメロ監督の面目躍如。

高橋良平

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