ヒストリー・オブ・バイオレンス : マリア・ベロ インタビュー

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ヒストリー・オブ・バイオレンス

劇場公開日 2007年3月11日
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ヒストリー・オブ・バイオレンス

続けて、本作の日本公開を控えてプロモーションのために来日した、マリア・ベロに編集部がインタビュー。本作でニューヨーク批評家協会賞の助演女優賞を受賞し、ゴールデングローブ賞にもノミネートされた演技の背景にあるものとは?(聞き手:編集部)

マリア・ベロ インタビュー
「デビッド、ビゴ、私の3人の信頼関係は、他では築けないものだったわ」  

――本作の素晴らしくシンプルなシナリオを読んでの感想は?

本作の演技が高く評価されたマリア・ベロ本作の演技が高く評価されたマリア・ベロ

「デビッド(・クローネンバーグ)の映画のシナリオはいつも短いのよ。これはたしか78ページくらいだったかしら。普通は120ページくらいあるから、かなり短いシナリオなのよね。こういう場合って何がいいかというと、俳優に呼吸する場を与えてくれるし、俳優が行動する許容範囲が広がるのよ。それが映画を形づくる行間の静謐な瞬間みたいなものを作っているんじゃないかしら」

――キャスティングされた後、クローネンバーグ監督からアドバイスを受けましたか?

「今回はプロダクションの最初から、デビッド、ビゴ、私の3人で密な話し合いをしたの。特にこのカップルの関係がいかに変化していくかを、皆でシナリオを1ページ1ページ繰りながら時間をかけてゆっくりと確かめていったわ。だから、デビッドから特別にアドバイスを受けたりはしなかったわね」

――前半と後半で、映像もキャラクターの力関係もまったく変わってしまいますね。

「ビゴと私の力関係が、最初と最後では逆転してしまうのよ。冒頭では私が演じたエディの方が、一家の大黒柱的な存在だったんだけど、後半、ビゴ演じるトムが彼の持つ暗い秘密と対峙するあたりから、彼が一家の主導権を握りはじめる。この辺の演出についてデビッドはとても意識的だったと思うわ」

――中盤、暴力と家族愛が交錯する本作を象徴するような、階段での夫婦喧嘩のシーンがありましたが、あのシーンは、密な話し合いを経た信頼関係があるからこそ、撮影できたシーンですね。

夫婦を演じたビゴ・モーテンセンとの信頼関係も大きかった夫婦を演じたビゴ・モーテンセンとの
信頼関係も大きかった

「正にそうね。それまでの築き上げた信頼関係があってこそのシーンだったと思うし、ビゴ以外の他の役者とでは出来なかったんじゃないかしら。普通の映画の撮影は、俳優、監督共に『ハイ、元気?』なんていって軽い関係でスタートするんだけど、今回は違ったの。私たち3人の間には、とても親密な雰囲気があったわ。他のプロダクションチームとでは、いかれないようなところまでいかれたんじゃないかしら」

――クローネンバーグ監督と仕事をしてみて、「やっぱり変態だなあ」と思ったことはありましたか?

「会う前は、やっぱり彼がこれまでに作ってきた残酷で暴力的な映画のせいで、風変わりな人かと思っていたけど、会ってみると全然そんなことはなくて、とても心の優しい紳士だったわ。嬉しいサプライズよ」

――映画のラストはとても印象的なシーンなのですが、マリアさん個人としてはトムを許すのでしょうか?

「私個人の意見だけど、私は何事もやれば出来ると思う性格で、それは人を許すということも同じ。だからエディはトムを許すと思うわね」

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ABOUT THE MOVIE

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  • ヒストリー・オブ・バイオレンス
  • 「ザ・フライ」「裸のランチ」のデビッド・クローネンバーグ監督が同名グラフィック・ノベルを映画化。田舎町の小さなダイナーで働くトムは、弁護士の妻と2人の子供たちと平穏な日々を送っていた。が、彼が強盗を倒したことから、妻は彼の過去に疑いを抱く。主人公トムを「ロード・オブ・ザ・リング」のビゴ・モーテンセンが熱演。アカデミー賞にはウィリアム・ハートが助演男優賞で、ジョシュ・オルソンが脚色賞でノミネート。
  • 原題:
    A History of Violence
    監督:
    デビッド・クローネンバーグ
    脚本:
    ジョシュ・オルソン
    撮影:
    ピーター・サシツキー
    音楽:
    ハワード・ショア
    出演:
    ビゴ・モーテンセンマリア・ベロエド・ハリスウィリアム・ハート
    製作国:
    2005年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間36分
    配給:
    ムービーアイ
  • 3月11日より東劇ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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