ヒストリー・オブ・バイオレンス : 新作映画評論

現在の掲載作品数23606

ヒストリー・オブ・バイオレンス

劇場公開日 2007年3月11日
RATE
NO RATE
ヒストリー・オブ・バイオレンスのレビューを書く
見たい度
NO RATE
見たい度を投票
クリップ数
ヒストリー・オブ・バイオレンスをクリップ
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスの作品情報
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスの注目特集
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスの映画評論
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスの予告動画
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスのフォトギャラリー
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスのDVD
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスの映画レビュー
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスのグッズ
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスの知恵袋
  • ヒストリー・オブ・バイオレンスのつぶやき

ヒストリー・オブ・バイオレンス 3月11日より東劇ほかにてロードショー

無垢な時代など、私たち人類は持ったことがない

画像

邦訳すると“暴力の歴史”。したがってそれなりに陰惨な物語を覚悟しておいた方がいい。とはいえ、「ミュンヘン」や「マンダレイ」といった同時期に公開中の作品も似たような暗さと悲惨さを持つ。それらを“エンタテインメント”と受け取るなら、これもまた十分に立派な娯楽作品となる。それにアメリカ映画は昨年の夏、「エピソード3」というとことん陰惨な一大エンタテインメントをリリースしたのだった。映画はかつてあったかもしれない“娯楽作品”の境界線を、どこかで確実に踏み越えてしまったのだろう。

だからこの映画の主人公のように、ささやかな幸福を願う小市民の父親が、ある日突然、本人さえも意識しなかったような別の姿を見せてしまったとしても、それもまた、恐るべき事ではあっても、あり得ないことではない。もはやそのような時代に私たちは生きている。物語の最初の方で、彼の妻が彼に向かって「10代の頃に出会っていたかった」というような台詞を言う。しかしそこには戻れない、というのがこの映画のポイントである。しかも、その時代が良かったかどうかも分からない。無垢な時代など、私たち人類は持ったことなどない。だが、そこで生きてきたのだ。何かを踏み越えて、何かを犠牲にしながら。その痛みだけが、この映画を分厚く覆っている。それを現代の“娯楽”と言ってもいいように思う。

樋口泰人

ブックマーク: Yahoo!ブックマークに登録する はてなブックマークに追加する livedoorクリップに登録する Buzzurlにブックマークする newsingにピックアップする

ABOUT THE MOVIE

  • ヒストリー・オブ・バイオレンス 画像1
  • ヒストリー・オブ・バイオレンス
  • 「ザ・フライ」「裸のランチ」のデビッド・クローネンバーグ監督が同名グラフィック・ノベルを映画化。田舎町の小さなダイナーで働くトムは、弁護士の妻と2人の子供たちと平穏な日々を送っていた。が、彼が強盗を倒したことから、妻は彼の過去に疑いを抱く。主人公トムを「ロード・オブ・ザ・リング」のビゴ・モーテンセンが熱演。アカデミー賞にはウィリアム・ハートが助演男優賞で、ジョシュ・オルソンが脚色賞でノミネート。
  • 原題:
    A History of Violence
    監督:
    デビッド・クローネンバーグ
    脚本:
    ジョシュ・オルソン
    撮影:
    ピーター・サシツキー
    音楽:
    ハワード・ショア
    出演:
    ビゴ・モーテンセンマリア・ベロエド・ハリスウィリアム・ハート
    製作国:
    2005年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間36分
    配給:
    ムービーアイ
  • 3月11日より東劇ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2005 New Line Cinema. All Rights Reserved.

- PR -

ガイド

新作映画評 人気映画評論家による最新作批評のコーナー。近日公開または公開中の最新作の中から編集部が選りすぐった作品を、毎週3作品ご紹介。更新は、毎週火曜日。

読み込み中...