秘密のかけら : 新作映画評論

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秘密のかけら

劇場公開日 2005年12月23日
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秘密のかけら 12月23日よりシャンテシネほかにてロードショー

客観が信じられなくなった時代に別種の「真実」が追求され始める

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1950年代末に人気絶頂にあったエンターテインメント・デュオをスキャンダラスな事件が襲う。TV番組の収録から戻ったホテルの部屋で、若い女性の全裸変死体が発見されるのだ。まだタブロイド紙やTVによるスキンャダル報道が今ほど盛んでなかった当時、事件は女性の自殺として曖昧に闇に葬り去られた。だけど、それから15年後、若い野心的な美人ジャーナリストが、真相を突きとめるべく事件後にコンビを解消した2人に文字通りの体当たりで急接近。そこで浮かび上がる華やかなショウビズ界やスターの隠された暗部とは……。

ゴージャスなハリウッド的ショウビズ界を一種の寓話(おとぎ話)の世界と捉える、鬼才エゴヤン監督お得意の設定のなか、むろんそこに迷い込む女性ジャーナリストは“不思議の国のアリス”となる。60年代末から70年代にかけてルイス・キャロルがドラッグ・カルチャーの先駆者とされた文脈も踏まえ、エゴヤン作品でいつも潜在的にうごめく“エロティシズム”がサイケ美学と共に前面に出てくる作品としても興味深い。

“秘密が秘密であった時代”、50年代が終わり、客観的な「真実」など誰も信じなくなったその時代、セックスやドラッグに溺れる陶酔のなかから、主観的な感情と不可分となった別種の「真実」が追求され始めるのだ。

北小路隆志

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ABOUT THE MOVIE

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  • 秘密のかけら
  • 「スウィート・ヒアアフター」でカンヌ映画祭グランプリを受賞したカナダの鬼才アトム・エゴヤン監督が、1950年代のショービズ界の光と闇を描く異色サスペンス。「ミスティック・リバー」のケビン・ベーコン、「真珠の耳飾りの少女」のコリン・ファース、「ビッグ・フィッシュ」のアリソン・ローマンが共演。舞台で不思議の国のアリスに扮した少女がジェファーソン・エアプレインの曲「ホワイト・ラビット」で踊る場面がある。
  • 原題:
    Where the Truth Lies
    監督・脚本:
    アトム・エゴヤン
    原作:
    ルパート・ホルムズ
    撮影:
    ポール・サロッシー
    音楽:
    マイケル・ダナ
    出演:
    ケビン・ベーコンコリン・ファースアリソン・ローマンレイチェル・ブランチャード
    製作国:
    2005年カナダ映画
    上映時間:
    1時間48分
    配給:
    ムービーアイ
  • 12月23日よりシャンテシネほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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