エターナル・サンシャイン : 新作映画評論

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映画

エターナル・サンシャイン

劇場公開日 2005年3月19日
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エターナル・サンシャイン 3月19日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

カウフマンの脚本にしては物足りなさを感じるが

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監督のゴンドリーとその友人ビスマスの原案が作品の出発点であるためか、カウフマンの脚本にしては物足りなさを感じる。ジョエルがクレメンタインと過ごした時間が逆行したり、記憶の中の彼女を守るために少年時代に連れ去るといった発想は、確かにユニークだが、入り組むのはあくまで時間であって、彼らの心の方は、複雑に揺れるというよりは、状況に応じて意外とシンプルに変化していく。

これまでのカウフマンの主人公たちは、耐えがたい自己嫌悪と抑えがたい欲望の狭間で、妄想を膨らませ、暴走を繰り広げてきた。それは、自分という枠組みすら危うくする妄想や暴走であり、ドラマには着地点が見えない緊張感があった。この映画の男女は、そういう次元には踏み出さない。だから結果がどちらに転んでも、一応は安心して見ていられる。

但し、カウフマン的なキャラクターが皆無というわけではない。ラクーナ医院の技師パトリックは、危うい緊張感を漂わせている。クレメンタインに恋をした彼は、ジョエルの記憶や私物を密かに自分のものにし、彼女との運命的な出会いを演出しようとする。筆者には、泥沼にはまりかけた彼の方が、カウフマンの主人公に相応しいように思えるのだ。

大場正明

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