コラム:リロの韓国パラダイス - 第3回

2010年7月31日更新

リロの韓国パラダイス

第3回:4年ぶりの再ブーム到来「宮 Love in Palace」

リリースラッシュの注目ドラマ「宮」
リリースラッシュの注目ドラマ「宮」

アンニョン、リロです。皆さん、前回紹介したサッカー選手ボングンのドラマ「No Limit 地面にヘディング」は見ていただけましたでしょうか。ワールドカップ(W杯)もおおいに盛り上がりましたね。韓国音楽界も相当の盛り上がりを見せていました。BIGBANGをはじめSuper Juniorや2AM、ティアラなどホットな若手歌手たちが韓国応援ソングを歌い、音楽番組ではレッドデビルの赤い角と赤い衣装で踊るアイドルが目立ちました。そんなW杯も終わり、何だか毎日楽しみにしていた習慣がなくなったような寂しさを感じます。でも、そんなときはやっぱり韓国ドラマです! 続きが気になってしょうがない、中毒性を持つ韓国ドラマで、ぜひ日常にスパイスを……。

今回紹介するのは、いま最も話題のドラマ「宮(クン) Love in Palace」。この作品は、韓国では2006年に放送されています。当時日本でもブームが起きたので、タイトルだけ聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。4年も前のドラマがなぜまた日本で注目されているかというと、ブルーレイBOXや、ディレクターズ・カット版のDVD、そして公式ガイドブックが、この夏に立て続けにリリースされるんです!

現在は地上波でも放送され、さらには映画館での上映も行われており、まさしく「宮祭り」真っただ中なんですね。私も先日、ブルーレイの試写会へ参加してきました。韓服はもちろん、皇室内の雰囲気や小物など色鮮やかな背景に目がいく「宮」ですが、ブルーレイではより鮮明にその美しい色使いが表現されていました。ドラマは長くて苦手という方には「宮 Love in Palace THE MOVIE」をオススメします! こちらは全24話を再編集した劇場版3部作としてシネマート六本木で上映中。ぎゅっと内容がつまっているので、ぜひおためし感覚で「宮」を体験してください♪ まぁ、おそらく全編見たくなりますけどね(笑)。

ここまで「宮」が盛り上がる理由は、もうひとつあります。「No Limit」で主演を務めた東方神起のリーダー、ユノが、なんとミュージカル版「宮」に挑戦します。こちらもかなり楽しみ! ユノが王子になるなんて……、あのツンデレを演じるなんて……、たまりません。これにより「もう一度見よう」「ドラマを見てみよう」と思った方も大勢いるのではないでしょうか。

現代の韓国に皇室が存在したら…という大胆設定
現代の韓国に皇室が存在したら…という大胆設定

そんな再ブーム到来の「宮 Love in Palace」ですが、まず気になるのは物語の背景。現代の韓国に皇室が存在したら……、という何とも大胆な設定です。時代劇ものなのかとけげんに思う方もいるかもしれませんが、決してお堅い話ではありません。ひねくれた王子様とださい女子高生の素敵なシンデレラストーリーとでも言いましょうか(言い過ぎ?)。しかしそこは韓国ドラマ、ツボを心得ています。1対1の恋愛なんてつまらない! でしょう? ツンデレ王子のシン(チュ・ジフン)、おてんば高校生でシンの許嫁チェギョン(ユン・ウネ)、シンのいとこで皇太子になるはずだったユル(キム・ジョンフン)、シンの恋人でバレリーナのヒョリン(ソン・ジヒョ)、この4人の関係は本当に見応えがあります。

まず、ドラマの写真を見てすぐに出てくるであろう言葉、「シンとユルどっちが好き?」。これは放課後の教室で間違いなく盛り上がる質問ですね。この作品、私が高校生のころに出合いたかったな~。そうしたら、もっと素敵な恋愛が出来ていたかも(笑)。私はブログでも「マイラバー、ユルくん」と呼んでいる通りのユル派です。ユルを演じるジョンフンは、日本でも活躍しているアーティスト兼俳優。笑顔がかわいいよ~。現在、ジョンフンとシン役のジフンは兵役に入っていますが、4年ぶりの日本での「宮」ブームをぜひ本人たちにも伝えたいですね。そして、除隊したときには日本でもさらなる活躍を期待しています!

私は、「『宮』が韓国ドラマの中で一番好きです」という声をたくさん聞きました。しかも、若い子にとっても人気なんです。韓国ドラマといえば、悲恋や恨みつらみといったダークなイメージがつきものですが、「宮」はこんなに天真爛漫なドラマもあるんだなと感じることのできる作品だと思います。チェギョンが使う若者言葉と皇室内で家族が使う言葉の違いもポイント。韓国語を勉強している方は、とても面白く学べると思います。私は「ピグンマ~マ」の発音が頭から離れない……。

チュ・ジフン演じるツンデレ王子の虜に…
チュ・ジフン演じるツンデレ王子の虜に…

演技は新人といわれていた若手キャストたちですが、その初々しさが役どころにぴったりで、見ている側が4人それぞれに感情移入してしまうのも、このドラマの特徴ではないでしょうか。登場人物の心情の変化が、じっくりゆっくりと絡み合いながら進んでいくのを体感できます。ぎこちなかったシンとチェギョンが仲良くなるタイミング、ユルがチェギョンに恋した瞬間、ヒョリンがジェラシーを感じたきっかけなどが決定的に描かれていなくても、見ている側にじわじわと伝わってくるんですよね。だからでしょうか、ユルが好きなはずの私も最後にはシンの虜(とりこ)に……、あーアンデ(ダメ)!

「宮」にはたくさんの名シーンがありますが、私が一番好きなシーンは第7話でシンがチェギョンの実家に泊まりにいくシーンです。シン役のジフンは、本当に庶民的な生活をしたことがないのではと思わせるくらい、王子の役にはまっていますね(笑)。チェギョンの狭い部屋でふたりっきりになるのですが、どっちがベッドで寝るか言い争いになったり、わざと家族の前ではラブラブを装ってみたり、このシーンでは普段はツンツンしているシンがちょっぴり見せるデレな姿、そして意外とユーモアセンスがあるところを垣間みることが出来ます。いつもシンと一緒にいるテディベアのアルフレッドがいないせいか、チェギョンの部屋にあるぬいぐるみをさりげなく抱くシーンもたまらなく好きです! ふたりの距離が縮まったきっかけはこの宿泊だったんだなと、私は感じています。

皆さんも自分の好きなシーンを見つけ、今年の夏はシンとユルふたりの王子様に癒されてくださいね! では皆さま、アンニョン☆

筆者紹介

リロのコラム

リロ:1985 年生まれ。音楽系の専門学校を卒業後、音楽業界へ就職。東方神起に関するブログを開設し、約3カ月でアメ ブロ内韓流スター・ドラマランキングにて一位となる。東方神起以外にもBIGBANGやSuperJuniorなど、K-POP関連のユニークな記事が月間160万人の読者を集めるカリスマブロガー。ほかにもブログのオフ会をK-POPクラブイベントとして大成功させるなど、幅広い分野で活躍中。

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