[文化通信.com] 文化庁主催「第6回文化庁 全国映画祭コンベンション」が23日、六本木アカデミーヒルズで行われた。今年のテーマは“「映画館とは何か」変化と混沌の時代に”。当日は基調報告(「日本映画界の現在」大高宏雄/映画ジャーナリスト・文化通信社)、2つのプレゼンテーション((1)「サンフランシスコの日本映画専門館『VizCinema』」堀淵清治/Viz Pictures,Inc.代取社長(2)「日本におけるインディペンデント映画館の歴史‐アートシアター・ギルド、ミニシアターからコミュニティシネマまで」古賀太/日本大学芸術学部教授)に続いて、「インディペンデント映画館の行方」と題したディスカッションが行われた(※以下、ディスカッションの要旨)。
●中村由紀子/東急文化村「ル・シネマ」番組編成プロデューサー「ル・シネマが1989年に開館して20年。03~04年までは多くの女性に支持され順調だったが、05~06年から変化が起きた。その変化は動員や興収にも表れ、全盛期の75%ほどの数字に下がったが、昨年08年から落ち着いた。動員だけでなく、客単価も200円ほど下がった。これは、サービスデーを始めたこと、団塊世代のリタイヤの影響と考える。以前は封切前に12週、15週の興行が読めたが、今は8週くらい上映できるかが基準。今は単館系劇場でも作品の分かり易さが求められるが、設備面ではシネコンに敵わない中で、単館系の特色をなくしてはいけない。劇場のロケーション、客層をしっかり把握して、上映作品を選ぶ担当者の顔が見えて、それに合致するお客様を逃がさない。これは、まさに原点に立ち返るということになる」。
●田井肇/大分シネマ5支配人「89年にオープンした大分シネマ5が、20年も続くとは思っていなかった。地方の映画館はシネコン1つで動員6~7割減、2つできたら閉館するのが通常だが、当館は80%台後半で留まっている。05年頃から東京は単館系ミニチェーン、地方はシネコンという単館拡大方式に見舞われ、従来、地方ではミニシアターで上映したタイプの作品がシネコンへ流れるようになった。例えば、ル・シネマの上映作品は、以前は全て当館で上映していたが、この2年間は必ずしもそうではない。地方の映画館が皆厳しい中で、どうすればいいか。そこで、“シネマ・シンジケート”を立ち上げて、フリーブッキングの時代に、ブロックブッキングのような形で、番組を取りにいこうという取り組みを始めた。これまで「コドモのコドモ」「マン・オン・ワイヤー」の2作品を上映、まだ結果は出ていないが、やってみて様々なことが見えてきた」。




