[文化通信.com] 東宝配給「ヴィヨンの妻/桜桃とタンポポ」(製作:フジテレビジョン+パパドゥ+新潮社+日本映画衛星放送)の完成披露試写会が16日、東京の有楽町朝日ホールで行われ、出演の松たか子、浅野忠信、根岸吉太郎監督が登壇した。
本作は、今年生誕100周年を迎えた太宰治が残した代表的小説(新潮文庫刊)を映画化したもの。秀でた才能を持ちながら堕落した生活を送る小説家の夫の傍らで逞しく生きる妻・佐知の姿を描いた“愛”の物語(114分)。先日、カナダ・モントリオール世界映画祭のコンペティション部門に出品され、見事に最優秀監督賞に輝いた。
自虐的で暗いというイメージで捉えられがちな太宰が描いた“愛”の世界を完全映画化するために、これ以上ないキャストとスタッフが集合。佐知を演じた松、その夫を演じた浅野をはじめ、室井滋、伊武雅刀、広末涼子、妻夫木聡、堤真一といった豪華実力派キャストが揃い。「雪に願うこと」「サイドカーに犬」など国内外で実力を評価される根岸監督がまとめあげた。
日本映画を牽引するスタッフが力を結集し、昭和20年代の日本を東宝スタジオに再現。昨年9月19日にクランクインし、11月1日にクランクアップした。10月10日(土)より全国公開。なお舞台挨拶には、モントリオール映画祭のトロフィーとともに、太宰の故郷・青森県より、ねぶた制作で有名な竹浪比呂央氏が手がけた“太宰ねぶた”が登場し会場を沸かせた。
▼根岸吉太郎監督の話 太宰が見たらなんというか、残念ながら聞くことはできないので皆さんに判断して欲しい。(モントリオールでは)なんといっても松さん演じる佐知の強さに共感してもらった。出てくる夫婦は、まるで逆な人間に見えるが、似た者同士なんじゃないか。それが何なのか見つけてもらえれば僕としては幸せ。
▼松たか子の話 監督の受賞といううれしいニュースに支えられ、公開に向け良いスタートがきれたと思う。私も受賞の場に居たかった(笑)。決して賑やかというわけではないが、皆の熱意に溢れた撮影現場だった。監督についていって幸せだった。
▼浅野忠信の話 なにより日本の方に見てもらいたかったので本当にうれしい。熱中すると止まらない僕やスタッフを、監督が的確に見守ってくれたお陰で良い表現に辿り着けたのだと思う。完成した作品を見て、自分が演じているというのを超えて思うものがあった。それを皆さんにも感じていただきたい。




