(2009年 ロイター/Brendan McDermid)[拡大画像][ロサンゼルス 1日 ロイター] 米娯楽大手ウォルト・ディズニー<DIS.N>による総額40億ドルでの米マーベル・エンターテインメント<MVL.N>の買収は、メディア業界にさらなる再編の波が起こることを予感させるものだが、そうした買収・合併の資金はハリウッドやウォール街からではなく、インドや中国からもたらされるかもしれない。
インドのリライアンスADAグループは先に、映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏が率いるドリームワークスに3億2500万ドルを出資したが、ハリウッドの業界関係者らは、これと似たような投資機会がほかにも存在すると指摘する。
景気後退(リセッション)の影響を受け、ハリウッドは米国内の銀行やヘッジファンドからの資金調達に苦労しており、インドや中国の企業にとって有利な状況が生まれているとの見方が背景にある。
コンサルタント会社メディア・バリュエーション・パートナーズのラリー・ゲルブラント代表は「もし手元に投資資金があるなら、今は過去10年で最も有利に契約を結ぶことができる状況だろう」と語る。
また、リライアンスとドリームワークスの提携に関わった法律家のスカイ・ムーア氏は、さらに大型の案件が向こう2年以内に出てくる可能性があると指摘。「買い手がインドや中国の会社になるかどうかは分からないが、どこかが映画制作会社を買収すると思う」と語った。
「スパイダーマン」など多くのキャラクターを持つマーベルの買収にディズニーが動いたことで、関係者の間では、アニメ映画「シュレック」などを手がけるドリームワークス・アニメーション<DWA.O>が次の買収候補になるとの観測が強まっている。
またゲルブラント氏は、具体的な情報があるわけではないとした上で、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)も買収のターゲットになる可能性があるとの見方を示した。
中国電影集団が米国でのプロジェクトに関心を持っていると報じられるなど、中国の映画制作会社はここにきて、ハリウッドとの連携強化を模索している。また、インド企業も、リライアンスが米国内の劇場約50館を買収するなどハリウッド色を強めている。
一方、ハリウッドの大手制作会社も、インドで大型投資を実施。米タイム・ワーナー<TWX.N>傘下のワーナー・ブラザースは、インドのピープル・ツリー・フィルムズなど複数社との提携に合意している。また、米ニューズ・コープ<NWSA.O>傘下の20世紀フォックスは、アジアの放送会社スターとの合弁フォックス・スター・スタジオを通じ、インド向け映画の制作を開始した。
1989年にソニー<6758.T>がコロンビア・ピクチャーズを買収するなど、ハリウッドに海外資本が入るのは目新しいことではない。
スクリーン・キャピタル・インターナショナルのマージングディレクター、デビッド・モルナー氏は、外国からの投資がなければ、ハリウッドには資本不足による衰退を耐え忍ぶしか道は残されていないと語っている。
(写真)9月1日、ハリウッドの業界再編がインドと中国の企業にとって投資のチャンスに。写真はスパイダーマンなどマーベル社の出版物。ニューヨークで先月31日撮影




